星の仔ら
蕩魅召餌によって見出され、彼の養子となった元『置き去り』の子供たち。中には生まれた国や肌の色が違う子もいるが、それまでの境遇に関わりなく、蕩魅の元で新しい『家族』として共同生活を送っている。
この呼称は身内を指して言う集団名として蕩魅が名付けたものなので、身内以外がいる場面で口外する事は固く禁じられている。
彼ら兄弟は単純な年齢順ではなく、先に蕩魅の仔になった者が兄(或いは姉)となるのが暗黙の了解である。つまり年少でも兄である者もいれば、どんなに年長でも新参者は弟となる。
彼らは皆中学に上がる時に蕩魅が学院長を務める
明知中等教育学院に入学する事になる。養父への恩返しという思いから能力開発や決闘に励み、多くが一部クラスに在籍する事で蕩魅の教育メソッドの実証に一役買っている。
明知に入る際、蕩魅に『模範生』の資質を認められた仔らは『蕩魅』の姓を名乗る事を許される。一方で資質に欠ける者は蕩魅からの密命を帯びた監視者として、対外的には元の姓を称して『星の仔ら』だと悟られないように努めなければならない。明知の内部においては、蕩魅の力で名義詐称に不都合が生じないよう取り計らわれている。
『星の仔ら』は殆ど例外なく、安全な居場所を与えてくれた養父を深く敬愛しており、蕩魅の計画に何らかの形で貢献出来る事を誇らしく思っているが、最近養父の目的に疑問を抱くバグのような仔が出てきた事に彼らはまだ気付いていない。
最終更新:2016年01月05日 01:05