644 :■■■■

アルジュナ「チッ・・・こんな姑息な手は使いたくないけどよ・・・」

 ジャキン

第六天魔王「そうだ・・・それで良い。貫いてみせよ! 我が心の臓を・・・ッ!」

アルジュナ「いいや、テメエは狙わねえ」

アルジュナ「俺が狙うのは」

 ドッ・・・・ォオオオオオオオ!!

アルジュナ「周辺のコンクリやら地形だ」

第六天魔王「足場を崩して自分の戦いやすい地形に変えようというのか、無駄なあがきを」

アルジュナ「いいや、違うね」

アルジュナ「これだけめちゃくちゃに壊したんだ。これがそのままほうって置かれると思うか?」

 ガヤ・・・ガヤ

 <イマノオトナニー? <スッゴイオトダッタヨネ <ジシンカー?

第六天魔王「なにィ?」

アルジュナ「ここらへん一帯は元から人通りが少ないようだな? だからアンタは人払いも使わなかった。それが裏目に出たな」ニッ



645 :■■■■

 ガヤガヤ

第六天魔王「クッ・・・これだけ大勢がいれば・・・」

アルジュナ「そう。見失う」

闇城「」ガシッ

アルジュナ「ここは引かせてもらうゼ? 関係ない奴らを巻き込むのは趣味じゃねえし、テメエだって隠居中の身だ。騒ぎが大きくなるのは困るだろ」

アルジュナ(闇城・・・生きてろよ)

第六天魔王「ふん・・・逃げ足の速い」

第六天魔王「まあ良い。退くというのなら追いはせん」

 ☆

アルジュナ「・・・巻いたか」タッタッタ

アルジュナ「なら、闇城を治療するか。――ったく、俺はお前の専属ナースじゃねえってのに」ハァ

アルジュナ「息はある・・・死んでないならどうにでもなるゼ」

 バシュンッ!!



646 :■■■■

闇城「・・・」パチ

闇城「――――・・・ッ!」

アルジュナ「ふう、ざっとこんなもんか。よ、お目覚めヒーローさん」

闇城「ここは・・・?」キョロキョロ

アルジュナ「知らね。とりあえず全速力で走ってきたからな。あいつから逃げるために」

闇城「逃げ・・・?」

闇城「あ・・・そうか、」

闇城「俺が・・・負けたんだな」ボソ

アルジュナ「まったくその通り。俺が駆けつけた頃にはあのジジイの前でぶっ倒れててサ、一瞬死んじまったかと思ってゾクッとしたぜ」

闇城「わりい。心配かけた」ペコ

アルジュナ「気にすんな。相手が悪かったんだろうよ」ニッ



647 :■■■■

アルジュナ「それで、これからどうする?」

闇城「・・・どうするって」

アルジュナ「さっきので実感した。あの第六天魔王っていうのは想像以上にやばいやつだ」

アルジュナ「本気でぶっ倒すには命をかける必要がある」

アルジュナ「俺だって魔術師だ。いくらかの戦闘経験はあるし、いつ死んでも後悔しないよう最小限の未練だけを残してここにいる」

闇城「アンタ・・・」

アルジュナ「けどお前は違うだろ? ただの学生だ。今までのように平和な生活を送る権利がある。それを俺が自分の都合でぶっ壊していいわけがネエ」

アルジュナ「だから命をかけろなんざ言わねえ。此処から先は俺たち魔術師の問題だ。だからもうお前は手を引け」

闇城「クリシュナってやつはどうすんだよ・・・これが終わったら一緒に探すんだろ?」

アルジュナ「ああ、それはもちろん手伝ってもらうぜ? なぁに心配すんな。あんな老いぼれ俺様がチャチャッと片付けて『おーい、やみじょー。クリシュナ探しに行こうぜー』って誘いに来てやるよ」

闇城「そんなカブトムシ捕まえに行こうぜみたいなノリで・・・」ハァ

アルジュナ「だから今日は帰れ。一応回復したとはいえ瀕死の重傷を負った身だ。体は大丈夫でも精神的にはかなりキツイだろう?」

闇城「おれは・・・」

 >>648
どうする?

1 帰る (十日目終了)
2 戦う (十日目継続)
3 その他



648 :■■■■

1



649 :■■■■

闇城「ああ・・・そうするよ」

アルジュナ「おっ以外に素直じゃねえか。聞き分けの良い人間は好きだぜ」

闇城「やめろよ。気持ち悪い」フッ

アルジュナ「んだとコラ!?」

闇城「じゃあな・・・アルジュナ。明日、ちゃんと来いよ。クリシュナって子探すんだろ?」

アルジュナ「ったりめえだ。今日の分も含めて使い潰してやるから覚悟しろよ」ニッ

 正直まいっていた。
 現実を目の当たりにして――絶対的な実力差を感じて。
 俺はあのオヤジに勝てる自信がなくて、全てアルジュナに押し付けちまったんだと思う。

 けど仕方がなかったんだ。
 意識を失っていた間に見た夢。それは俺がそのまま死んでしまったIFの世界。
 アルジュナの叫び声、破輩の激怒、美坂の涙。
 見てるこっちまで辛くなって、やめて欲しくて、でも俺の声はもう届かなくて――。

 これが死ぬということなのかわかったら、とても怖くなった。
 こんな世界を永遠に彷徨わなければいけないと思うと気が狂いそうだった。


 そうだ。俺がいなくなることで悲しむ仲間を見たくなかったんだ。

 そう、正当化すれば幾分は楽になった。
 結局は自分可愛さのために逃げ出しただけだというのに。


 そして次の日、アルジュナは――

 >>650の書き込み時間(秒数一の位)により決定

奇数 来た
偶数 来なかった



650 :■■■■:2014/07/31(木) 22:06:24

テスト



651 :■■■■

来れない=死亡とは限らないさ



652 :■■■■

 次の日、アルジュナは来なかった。
 そのかわりに、とある学区の研究所が何者かによって破壊されたというニュースばかりが
 繰り返し流れていた。


 これが何を意味するのかはあまり考えたくない。



 けど、どうせアイツの事だ。あのジジイをぶっ潰してたらクリシュナって子も見つけて
 一石二鳥でこの学園都市から去っていったんだろう。
 いろんな場所を二人で旅してると聞いた。だからあいつは・・・
 今もどこかでのほほんとやっているんだろう。

 けど、それならそれで一言言って帰ってけってんだ。
 俺は二度もアイツに助けられて、なのに何も返してやれなかった。

 と言っても・・・俺にできることなんて殆ど無いんだけどな。

 せめて飯でもおごってやろう。インド料理の本でも買って、俺が振る舞ってやるんだ。
 だから、いつでもいいからまた来いよ。 アルジュナ。



 十日目 ―生きていれば明日はまた来る―完

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最終更新:2016年01月29日 22:18