【名前】嗅供郎(かがし くろう)
【性別】男
【所属】魔術
【能力】山田の
曾冨騰
【能力説明】
古事記で語られる知恵の神『
久延毘古』をベースにした魔術。クエビコとは案山子の事であり、この神は歩くことは出来ないが、天下のことは残らず知っているとされた。
嗅は自身の肉体を贄としてクエビコに捧げ、自己を道具として置き換える事でクエビコの権能を行使する。具体的には自身の肉体の大部分を大量の繊維質に置き換え、それを埋め込んだ案山子を自身の分身とする事が出来る。
案山子一体で周囲100㎢圏内の走査、及び土地に眠る過去数十年分の残留思念を取得可能。嗅は東北一円をくまなくカバーする監視網を設置しており、その範囲内の出来事を大抵知り得る。常に全ての案山子が情報を同期している訳ではなく、自身の意識が存在する土地の情報に限って取得出来るため、イメージとしてはクラウド上のデータに近い。案山子ネットワーク内での意識の移動は瞬時に可能。
また、何者かによって案山子が破壊されそうになった場合は、ダメージが一定値を超えた段階で敵対者を巻き込み自爆するように設定している。これは一部の地方で農作物の収穫後に役目を終えた案山子を焼いて祀る風習を攻撃的に解釈した術式。火力はそれ程でもなく、あくまで時間稼ぎが目的。
本体(意識のある案山子)が破壊された場合、そこから一番近くの案山子に自動的に意識が移る。よって東北一円の案山子を全て潰さなければ嗅を滅ぼす事は出来ない。
【概要】
神道系遠野派の結社予備軍『みちのくの五賢人』に所属する魔術師。
『みちのくの五賢人』の活動内容は奥州の安寧を維持する事であり、嗅の扱う魔術は本来であれば東北一円の異常察知に寄与する筈である。が、彼は正真正銘、生粋のスケベ爺であり専ら女子の着替えを覗いたり女湯を覗いたりと自身の欲望を満たすためだけに魔術を使っている。
女体の神秘への探究心は常軌を逸しており、目的のためなら自身の肉体すら贄として捧げる事も厭わない。他の『五賢人』のメンバーも出会った当初はその性根を叩き直そうとしたらしいが、結局変態は変態のまま今に至る。ちなみに彼を知る一部の人間からは
案山子と助平を掛けて『スケベクロウ』と揶揄されているが、当人は何処吹く風である。
『未来』の情報を司る
報瀬竈守と対をなす『現在』と『過去』の情報を司る嗅は遠野派の『梟師』
遊留祇咲士も一目置き、時として報瀬以上に助力を仰ぎたい存在でもあるのだが、大抵の場合すげなく断られている。
また嗅に秘密を知られて口封じのために彼を消そうとする勢力は一つや二つではなく、実際嗅の分身たる案山子の何体かは破壊された事がある。しかしどういう訳か数日後には何事もなかったかのように復活しており、自分では動けない彼に代わって案山子の管理を行っている何者かがいるのではないかという噂がまことしやかに囁かれている。
【特徴】
案山子。外見は個性的かつバラバラで統一感はない。
一応、結社のアジトにある第壱号は竹の軸に藁を纏わせて作った胴体に、農夫の頭巾の奥にある暗闇に淡く灯った二つの光という頭部を持ったモデルであり、便宜上これを本体と呼ぶ事もあるが、実際はその時意識が入っている案山子こそが本体である。
なお言うまでもなく案山子そのものであるため立っている事しか出来ず、自分では自由に移動する事も出来ない。
【台詞】
一人称は俺と書いて「おら」。笑い声は「カカ」「カッカッカ」など。語尾ではないが、台詞の末尾は「か」ではなく「カ」になる。
「カカ、
俺の知恵を借りたいだと?お断りだ若造。俺の目は俺のために、俺の耳は俺のために、自由に使う権利がある。何者も俺の桃色領域を侵す事は許さん」
「さて今日はどの娘を観察するとするカ……。何せ女子達のあられもない姿を過去から現在まで選り取り見取り出来るのだから、逆に決めるのに困ってしまうな!カッカッカッカ‼」
「カッカッカ!『スケベクロウ』とはまた言い得て妙な渾名ではないカ。俺の生き様をこれほど的確に表した異名が他にあろうカ?いやはや、愉快痛快。カカッ、カーッカッカッカッカ!」
【SS使用条件】
特になし