H・T・トリスメギストス


【名前】

  • H・T・トリスメギストス
※「H・T」は「ヘルメス・トート」の略
※文中では、自身の術式を暴かれてからは「トリスメギストス」と表記されているが、初登場時は上記の名で表記されていたことや、アリスが上条に紹介する際にも上記の名で伝えていたことから、このように表記する。

【スペック】

  • 『橋架結社』の超絶者
  • 燕尾服を着用し、時代がかった黒の外套を羽織り、黒い杖をつく、青年執事のような容貌で黒髪の陰気な男性

【能力・所持品】

収納ケース

自身が羽織っている外套の中に仕込んでいる、釣り具ケースに似た雛壇上の収納ケース。
主にアリスの身の回りの世話をする際に展開し、中から日用品をはじめとする様々な物を取り出す。
その用途から戦闘で扱うことはほとんどないが、カクテルピンを後述の光の反射に利用するといった用途に使われることもある。
また、戦闘等によって体に強い衝撃を受けると、外套から溢れた収納ケースが壊れて元のように戻らなくなってしまうこともある。

一例として、以下のような物が収納されている。

ハンカチ、洗剤、ドライヤー、アイロン、救命胴衣、ドライアイスの氷嚢、布巾、大きなトレイ、折り畳み式のテーブルと椅子、頭痛薬、ミネラルウォーターのボトル、手帳、懐中時計、透明なプラスチックのカクテルピン

黒い杖

トリスメギストスが常に所持している黒い杖。サイズ等は一般的な杖と同様だが、中に刃の付いた仕込み杖となっており、刀として使用する。
「H・T・トリスメギストス」として使用した場合、抜刀されるまでに上条が行動し始めてかろうじて回避できるほどの速度で、10m以上離れた距離から薙ぎ払えるほどの射程を持つ。
この際、『幻想殺し』でもダメだと判断してとっさに回避したことから、その威力・質量は『幻想殺し』で容易く打ち消すことが困難な程度のものと思われる。
ただし、一つの刃だけ『幻想殺し』で打ち消した場面が存在するため、不可能というわけではない模様。

また、後述の術式によって何らかの効果を乗せたり、威力や攻撃範囲を変更させることもできる。

人域離脱

「……解放します。リスク4、数なき封印公開・人域離脱。ここに三倍も偉大なる者でもって、速やかに我が身を一新させよ」

「我が右手にはゼウスを。我が左手にはインドラを」

「もって我が身は一新する。Z・I・トリスメギストス、変節完了」

自身の存在を人の領域から繰り上げ、あらゆる現象に鋭利な切れ味を上乗せする術式。
右側にある神を、左側にまた別の神を当てはめ、意図的に自分を含めた巨大な三角形を形成することで、自分自身も神の一角であるという『間違った定義』を世界に植えつけ、全く新しい神を創作して自己に当てはめる。
これによって、クロウリーが執筆した『777の書』辺りの万物相互対応表を参考として、光や水などの様々な一般現象に斬撃を『相乗り』させることができる。

作中では、通常時の「H・T(ヘルメス・トート)」の他、「Z・I(ゼウス・インドラ)」、「O・M(オーディン・メルクリウス)」を当てはめた。

その現象の数々を見た上条に、「自分自身が巻き込まれて切断されるのさえ恐れなければ、この宇宙くらいくまなく斬撃で覆って微塵の殺戮と破壊で埋め尽くす事すら可能なのでは」とまで感じさせた。

一例として、この術式によって作り上げた現象を以下に記載する。
  • 上条が身を寄せていた大木を回り込むような、直線的ではない軌道の斬撃を放つ
  • 屋外から窓の閉まっている屋内に対して、ガラス等を割らずに空間を渡る斬撃を放つ
  • 斬撃の余波だけで、街灯や誘蛾灯が砕け散る
  • カクテルピンに当たった刃の光を乱反射させ、8つ以上の光の斬撃に変換する
  • 蛇行する超高水圧の水の斬撃を放つ
  • 上記の水を弾かれた後も、その飛沫の一滴一滴が物体を両断していく
  • 物体を切断した断面から透明な結晶が飛び出し、それを次々と連結させて物体を宙に縫い止める
  • 自身が杖と共に、落雷と錯覚するかのような速度で急降下する
  • 直接的な斬撃と同時に、周囲の『場の帯電』にも切れ味を纏わせる

短所として、『777の書』を参考としているため、その対応表を理解している相手には自身が相乗りさせた性質を見抜かれて対応されてしまう点が存在する。

旧き善きマリア曰く、
「故に、ゼウスでもインドラでもない、ヘルメスやトートもどうでも良い。結局あなたは、自分で自分を愛する事しかできなかった」
「クロウリー辺りの照応表さえ理解できていれば、あなたの手の内は先回りできる」
「どう刃を翻そうが変幻自在などとは呼べない。そこにあるのはただのパターンです」
とのこと。

【備考】

  • 元ネタは「ヘルメス・トリスメギストス」と思われる。
    その名は「三倍偉大なヘルメス」を意味し、ギリシア神話のヘルメスとエジプト神話のトートがヘレニズム時代に習合し、さらに錬金術師ヘルメスと同一視されたことによって生まれた、混交宗教型の神格「ヘルメス・トート」の通称である。
    ヘルメスとトートが共に知恵の神であり、同一視された人物のヘルメスが錬金術師であったことから、ヘルメス・トリスメギストスも「錬金術師の祖」「知恵の神」とされている。

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最終更新:2022年09月20日 19:40
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