グワダル(Gwadar)港とはパキスタンの港である。グワダル港はアラビア海に面し、中東からの原油輸送の要衝ホルムズ海峡の近くに位置する。中国は、港からパイプラインを引いて、中東からの原油を中国西部に輸送することを計画しているとされる。

パキスタン政府が2013年1月30日、運営を中国企業に移すことを閣議決定した。



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中国企業「ホルムズ海峡のど元」獲得、軍進出の見方も(サーチナ2013/02/20)

 パキスタンで現地時間18日、中国海外集団有限公司が同国南西部のグワダル港の管理運営を行う契約の調印式が行われた。同港の建設にあたっては中国が資金援助などを行ったが、これまではシンガポール企業が管理運営を行っていた。同港はイランとの国境近くにあり、各国の石油タンカーが通過するホルムズ海峡の「のど元」とも言える要衝で、中国が軍事基地化するのではないかとの懸念も出ている。

 グワダル港建設には、インドと対抗するパキスタンの軍事的思惑があったとされる。1971年の印パ戦争で、パキスタンにとって重要なカラチ港がインド軍の攻撃で破壊されたことから、パキスタンは新たな国際港が必要と認識したという。グワダル港は同国最西部にあり、パキスタンの東側にあるインドとの国境とは遠い位置にある。

 パキスタンの要請を受け、中国は同港の建設費2億5000万ドルのうち75%を支援した。同港の供用開始は2007年。シンガポールの港湾企業が40年の管理運営権を獲得したが、パキスタン政府が1月30日に、同港の管理運営を中国海外集団有限公司に委託することを決めた。
(中略)
 中国とパキスタンは国境を接しており、中国は同港から中国国内での石油パイプラインを建設するとの見方がある。また、グワダル港から中国領のカシュガル(新疆ウイグル自治区)まで鉄道を建設する構想もあるとされる。鉄道が建設されれば、グワダル港に寄港した軍艦を含む中国船舶に補給を行うことも、極めて容易になる。(編集担当:如月隼人)

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最終更新:2013年10月12日 17:00