3軍統合情報部(ISI)とはパキスタンの情報機関である。


ムンバイテロ首謀者逮捕 ISI関与明確に インド、パキスタン非難強める(2012/07/03)

 【ニューデリー=岩田智雄】2日付のインド紙ヒンドゥスタン・タイムズは、インド捜査当局者の話として、2008年に起きたムンバイ同時テロの首謀者の一人で最近当局に逮捕された男が、パキスタンの情報機関、3軍統合情報部(ISI)のメンバーがパキスタン南部カラチの司令室で犯行を指示していたことを示す供述をしたと伝えた。男の逮捕後、インド政府はパキスタン政府への非難を改めて強めている。

 この男はパキスタンを拠点とするイスラム過激派、ラシュカレトイバのメンバー、ザビウディン・アンサリ容疑者。事件の実行犯はテロ現場で殺害、または逮捕されているが、アンサリ容疑者は事件当時、司令室で犯行を指示していた首謀者として6月下旬、初めて逮捕された。

 ヒンドゥスタン・タイムズ紙によると、アンサリ容疑者は、司令室にISIのメンバーとみられる2人もいたと供述し、「名前や階級は確認できないが、外見と当局的なふるまいから、2人は明らかにISIの者だ」と話したという。

 インド各紙によれば、インドのチダムバラム内相は6月29日の記者会見で、「実行犯は(パキスタンの)複数の場所で訓練され、必要な装備が与えられていた。司令室も設置されており、論理的に推測して、これらはすべて国家の支えがなければありえない。パキスタンはそれを認めるべきだ」と述べた。

 内相は会見で、パキスタンがインド生まれのアンサリ容疑者にパキスタン旅券と2種類の身分証明書を与えて海外渡航を可能にしていたと明らかにした。同容疑者はムンバイのテロ以外に3件のインドでのテロに関与した疑いがあるとしている。司令室には、米政府が懸賞金をかけているラシュカレトイバ創設者のハフィズ・サイード氏もいたという。

 インドはかねて、ムンバイ同時テロへのISIの関与を非難。パキスタンはこれを否定している。

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最終更新:2013年05月19日 06:35