0017:正義の流星





その男は怒っていた。
殺し合いなどという馬鹿げた行為に。
その男は激怒していた。
そんな残酷な舞台に、力無き子供達を巻き込んだことに。
その男、防人衛ことキャプテンブラボーは怒りに燃えながら町を歩く。

守るべくは正義、貫くも正義。
悪を打ち倒し、罪無き者を守る。
例えシルバースキンがなくとも、自分にはこの鍛え抜かれた戦士の肉体がある。
この信念を貫き通すのに何の問題もない。

「いやあぁぁぁぁ!!」
突然、闇を裂くような少女の悲鳴が響き、ブラボーの思考は中断された。
そして、その声を聞いたCブラボーは、迷うことなく悲鳴の聞こえた方向に向かって走り出した。

「いや…! 来ないでッ! 誰か! 真中、助けて!」
少女は叫びながらリュックを振り回す。
小柄な男はそれを全く意に介さず、ゆっくりと少女に近づいてゆく。
「ククク…安心しろ、女はすぐには殺さん。ゆっくりと、少しずつ、少しずつ。
 その肉を剥ぎ、目玉を潰し、歯を全て抜き取り、俺愛用のおもちゃにしてやる」
「ヒッ…!」
その男の地獄の底のような笑みを見た少女は、あまりの恐怖に顔を引きつらせる。

ゆっくりと小柄な男が、卑屈に顔を歪ませ少女に迫る。
そして、その手が少女に届こうとした瞬間。

「流星・ブラボー脚!!」

上空から突然声が響いた。
同時に闇夜から流星の如く一人の男が降り注ぐ。
迫り来る男は踏み潰され、文字通りその場に押し潰された。

「怪我は無いか」
その場に着地し、少女を背にしながらCブラボーは少女の身を案じる。
少女は腰を抜かしたのか、その場に座り込み、声を出すことすらできずにいた。

「…貴様、人の楽しみの邪魔をするなぁあ!」
踏み潰されたはずの男は起き上がり、叫ぶ。
その顔は潰れ、左目が飛び出しかかっているが、そんなことは全く意に介していない。

「楽しみだと? そんな理由で罪無き少女を襲うなど、断じて俺が許さん!」
力強く敵を睨みつけ、C・ブラボーは支給品であるトンファーを構えた。




【防人衛@武装錬金】
 所持品:荷物一式、ディオスクロイ@BLACK CAT
 第一行動方針:少女を守る
 最終行動方針:主催者を倒す】

【戸愚呂兄@幽遊白書】
 状態:多少のダメージ(即再生)
 所持品:荷物一式、不明
 第一行動方針:目の前の男を殺す
 第二行動方針:少女で楽しむ】

【北大路さつき@いちご100%】
 所持品:荷物一式、不明
 第一行動方針:目の前の男から逃げる】
 最終行動方針:真中との合流】

【現在地:福井県】


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最終更新:2024年08月12日 20:16