彼が、彼がいたんだ。
あの時僕の元から去っていった彼が。
僕は何故こんな所にいるのだろう。全く見たことの無い建物が立ち並んでいる。あの時、僕は確かにネアポリスへと向かう船に乗ったはずだ。ノリスケ・ヒガシカタに挨拶をして……クソッ…思い出せない………
気が付いた時には、三人の見せしめ、司会の声、爆発音、悲鳴、怒号、そして、死んだはずの親友の姿。
ステージに立っていたあの顔ははっきりと覚えている。スティーブン・スティール。スティール・ボール・ランの主催者であり、僕の命の恩人、そして何よりも、彼は信念を持ったプロモーターのはずだ。そんな彼が『バトルロワイヤル』?……信じられない。
「……訳が分からないよ。」
そう呟くと、後ろから声が聞こえてきた。
「あぁ、確かに訳が分からないな。」
殺し合い、この言葉を耳にしていたからには、敵である可能性も捨てきれない。僕はACT2を構えた。
「待てッ!俺は殺し合いをするつもりはない。」
「信じられないな。君が敵でない事を証明できるのか?」
「証明なんて出来るわけないだろ。大体客観的に見て臨戦態勢なあんたの方が敵だろ。違うか?」
確かに彼からは、悪の雰囲気は感じ取れなかった。話を聞くに、彼は女性を捜しているらしい。名前は
空条徐倫 。彼女を見つけ、保護するのが彼の目的らしい。彼は僕と似ている。彼なら、彼ならきっと信用できる。安堵と共に涙が溢れてきた。
「僕も……捜している人がいるんだ。……親友なんだ。……今度こそ……今度こそ守り抜きたいんだ。」
「もういい。それ以上話さなくてもいい。………そうだ。一緒に行動しないか?その方が双方の利益になるし、死ぬ確率も減る。」
★
彼とは奇妙な縁を感じる。大切な人を捜す者同士の奇妙な縁を。
今度こそ、今度こそ守り抜くよ。
ジャイロ……
★
【E-8 杜王町路地 / 1日目・深夜】
【ジョニィ・ジョースター】
[スタンド]:『牙-タスク-』
[時間軸]:SBR24巻 ネアポリス行きの船に乗船後
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:
基本支給品、ランダム支給品1~2(未確認)
[思考・状況]
1.ジャイロを救う
2.スティール氏……何故……
【ナルシソ・アナスイ】
[スタンド]:『ダイバー・ダウン』
[時間軸]:(あとの書き手の方にお任せします)
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2(未確認)
[思考・状況]
1.徐倫を救う
2.味方になりそうな人間とは行動を共にする
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最終更新:2012年07月19日 20:55