なす(寐(自動詞))

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 ( 動詞「ぬ(寝)」に上代の尊敬の助動詞「す」が付いて音の変化したもの ) 「ぬ(寝)」の尊敬語。おやすみになる。お眠りになる。 古事記(712)上・歌謡「をとめの 那須(ナス)や板戸を 押そぶらひ 我が立たせれば 引こづらひ」
広辞苑 自動詞 (ヌ(寝)に尊敬を表すスの付いた語)おやすみになる。 古事記上「をとめの―・すや板戸を」 寝す
他動詞 (ヌ(寝)に使役を表すスの付いた語)寝させる。 万葉集5「 眼交 (まなかい)にもとな懸りて 安寝 (やすい)し―・さぬ」
大言海 自動詞 〔ぬるノなすハ、すノせす。けるノけらす。つむノつます。とるノとらすノ類〕
()()ぬノ敬語。ネタマフ。ネサセラル。
萬葉集、十七 三十二 長歌「吾ヲ持ツト、奈須ラム妹ヲ、アヒテハヤ見ム」
同、十九 十八 「霍公鳥、夜ナキヲシツツ、我世兒ヲ、 安宿勿令寢 (ヤスイシナスナ)、ユメ情アレ」
古事記、上 四十二 「股長ニ寢ヲシ那世」
同卷 四十 「玉手サシ纏キ、股長ニ、()ハ那佐ムヲ、アヤニ、ナ戀ヒキコシ」
萬葉集、十九 十九 長歌「霍公鳥、云云、鳴キトヨメ、 安寢不令宿 (ヤスイシナサズ)、君ヲナヤマセ」
同、十一 十八 「玉垂ノ、小簀ノ垂簾ヲ、ユキガチニ、() 不眠 (ナサズ)トモ、君ハカヨハス」
同、十四 廿一 「奧山ノ、眞木ノ板戶ヲ、トドトシテ、吾ガ開カムニ、入リ來テ奈佐ネ」
同、二 四十二 「沖津波、來寄ル荒磯ヨ、色妙ノ、枕ト卷キテ、 奈世流 (ナセル)妹カモ」
動詞活用表
未然形 なさ ず、ゆ、る、む、じ、す、しむ、まほし
連用形 なし たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 なす べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 なす も、かも、こと、とき
已然形 なせ ども
命令形 なせ

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附箋:他動詞 四段 自動詞

最終更新:2025年09月15日 13:30