いひ(飯)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 米を蒸し、または炊いたもの。麦、粟などにもいう。上代には、甑(こしき)で蒸した強飯(こわいい)を食べたが、のちには、水で炊いた姫飯(ひめいい)、粥(かゆ)が普通になった。めし。ごはん。 ※書紀(720)推古二一年一二月・歌謡「伊比(イヒ)に飢(ゑ)て 臥(こや)せる その旅人あはれ」
※万葉(8C後)一・一四二「家にあれば笥(け)に盛る飯(いひ)を草まくら旅にしあれば椎の葉に盛る」
[語誌](1)もともとは、米を煮た水分の多いカユに対し、蒸して水分の少ないものをいったと思われるが、平安時代になると、蒸した米はこは(強)い━固いものという意識がすでに生じていたためか、イヒよりもコハイヒが多く用いられるようになる。
(2)中世から近世にかけて、炊いたヒメイヒが一般化するに従ってコハイヒは主に餠米を蒸したものを指すように用法を限定されていった。また、メシが日常語として用いられるようになるとコハイヒもコハメシに変化した。
広辞苑 名詞 米を煮または蒸したもの。めし。ごはん。 万葉集16「―盛りて」
大言海 名詞 (イム)()ニ緣アル語カ〕
米ヲ蒸シ、又ハ、水ニテ煮タルモノ。蒸シタルヲ 强飯 (コハイヒ)ト云ヒ、煮タルハ 姬飯 (ヒメイヒ)ニテ、今、通常ノ(メシ)ナリ。(麥、粟ニモ云フ)
神代紀、上 廿 「保食神、云云、自口出(イヒ)
顯宗紀、元年六月「會群臣、設以(イヒ)
武烈卽位前紀、長歌「(タマ)()ニハ、伊比サヘ盛リ」

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附箋:名詞 食物

最終更新:2024年05月06日 20:22