うう(植)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 生える。生長する。生えている。上代・中古の「うゑ木」「うゑ草」「うゑ竹」など、熟語の中に残る。
他動詞 ① 植物を生長させるために、その種子や根を土中に埋める。 ※古事記(712)中・歌謡「みつみつし 久米の子らが 垣下に 宇恵(ウヱ)し椒(はじかみ)」
② (比喩的に用いて) もとになるものを作る。また、思想などを人の頭に刻み込む。 ※大日経義釈延久承保点(1074)六「若し此れが中に福を樹(ウヘ)つれば」
③ 棒状のものを固定して立てる。また、はめこむ。 ※浄瑠璃・出世景清(1685)四「大くぎのうらをかへさず打たれば、つるぎをうへたるごとくなり」
④ 他から移して、育つようにする。 ※和英語林集成(再版)(1872)「ホウソウヲ uyeru(ウエル)」
広辞苑 他動詞 (ス(据)ヱルと同源)
①植物を生長させるようにその根を土の中に埋める。
古事記中「 垣下 (かきもと)に―・ゑし(はじかみ)」。
万葉集18「―・ゑし田も蒔きし畠も」。
「庭に松を―・える」
植う
②棒状のものを、固定して立てる。細かいものを、はめこむ。いれこむ。 浄瑠璃、出世景清「一尺二寸の大釘の裏を返さず打つたれば、つるぎを―・ゑたるごとくなり」。
「ブラシに毛を―・える」「活字を―・える」
③他から移して育つようにする。 玉塵抄13「池を掘つて魚を―・ゑて」。
「種痘を―・える」
④(比喩的に)今までなかったものを、定着させ発展させるようにする。 「科学的な思考を少年の頭脳に―・える」
大言海 他動詞 地ニ埋メ立ツ。(うゑる(植)ノ條ヲ併セ見ヨ) 神武紀 十四 長歌「 垣下 (カキモト)ニ、宇惠シ(ハジカミ)、口(ヒビ)ク」
萬葉集、十五 三十三 「人ノ宇宇流、田ハ宇惠マサズ」
天治字鏡、七 三十四 「藝、宇宇」
うゑる
(一)()うノ口語。(タネ)ヲ植ヱツケル。
「野菜ヲうゑる」疱瘡ヲうゑる」
(二)塡メコム。並ベ立テル。 「毛ヲうゑる」活字ヲうゑる」
動詞活用表
未然形 うゑ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 うゑ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 うう べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 ううる も、かも、こと、とき
已然形 ううれ ども
命令形 うゑよ

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附箋:下二段 他動詞 自動詞

最終更新:2024年01月07日 21:57