うる(売(自動詞))

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 ① (「うる(売)」の可能動詞) 売ることができる。 ※雑俳・柳多留‐一二(1777)「女さかしくてもみぢもうれぬなり」
② 代金とひきかえに品物を買い手が持っていく。また、商品がどんどん買われる。品物が引き取られる。 ※虎明本狂言・河原太郎(室町末‐近世初)「うり初をせぬ内に人に飲ませたと云ふても、うるるならばうれうず」
③ (商売がはんじょうするの意から) 芸妓、俳優、小説家などがもてはやされる。 ※落語・今戸の狐(1892)〈三代目三遊亭円遊〉「お前も是まで売れた人間ではあるし、〈略〉是から気楽にやったら宜(よか)らう」
④ 広く人に知られる。 ※歌舞伎・浮世柄比翼稲妻(鞘当)(1823)大切「毎日地内の念仏講で、双盤ぢゃア余程売れた顔サ」
⑤ 嫁にもらわれていく。また、卒業生の就職口がきまる。 ※社会百面相(1902)〈内田魯庵〉新学士「甲原は愈々内務へ売れたさうだナ」
広辞苑 自動詞 ①商品が買い手にわたる。また、よく買われる。さばける 狂言、河原太郎「たとへ売初をせぬ内に人にふるまうたとて―・るる酒ならば―・れうぞ」。
「店に出すそばから―・れる」
売る
②世にもてはやされる。また、広く人に知られる。 「一時たいへん―・れた歌手」「顔の―・れた男」
③売ることができる。 浮世風呂4「二つばかり―・れるもんかナ。人を馬鹿にした」
大言海 自動詞 〔うらるる(被賣)ノ約、轉ジテ、自動詞トナレルモノ、うたるる、(被擊)うてる。(壓)もたるる、(被持)もてる、(優待)同ジ〕
賣ルニ、ヨクサバケル。ウレユク
動詞活用表
未然形 うれ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 うれ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 うる べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 うるる も、かも、こと、とき
已然形 うるれ ども
命令形 うれよ

大言海では下一段活用とする。

検索用附箋:自動詞下二段

附箋:下二段 自動詞

最終更新:2024年01月28日 19:27