えと

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日本国語大辞典 名詞 (「え」は兄(え)、「と」は弟(おと)の意)
① 十干(じっかん)を五行(木・火・土・金・水)に二つずつ分けて、それぞれを陽の気を表わす「え」と陰の気を表わす「と」に当て、これに十二支(じゅうにし)を順に組み合わせたもの。甲子(きのえね)、乙丑(きのとうし)から壬戌(みずのえいぬ)、癸亥(みずのとい)まで、六〇の組み合わせがつくられ年月日、時刻、方位などを表わす名称として用いられる。古代中国で考案され、前漢時代より暦に用いられていたものが、後、朝鮮を通じて日本に伝わった。日本では推古朝の頃より暦に採用された。十干十二支。干支(かんし)。
※日葡辞書(1603‐04)「Yetoxican(エトシカン)〈訳〉日本人の用いる日や月の数え方」
※読本・雨月物語(1776)白峯「今より支干(ヱト)一周(めぐり)を待たば、重盛が命数(よはひ)既に尽きなん」
干支
② (①によって年を示した場合の十干をはぶいたもの) 十二支だけで表わした年。 「来年の干支(えと)は寅」「父の干支は辰」
広辞苑 名詞 (「 兄弟 (えと)」の意)
①十干十二支。十干を五行(木・火・土・金・水)に配当し、陽をあらわす兄え、陰をあらわす弟とをつけて名とした、(きのえ)(きのと)(ひのえ)(ひのと)(つちのえ)(つちのと)(かのえ)(かのと)(みずのえ)(みずのと)に、十二支を組み合わせたもの。 甲子 (きのえね) 乙丑 (きのとうし)など60種の組合せを年・月・日に当てて用いる。
干支
②十二支。年、特に生年や方位・時刻に当てる。「今年の―は(うし)だ」
大言海 名詞 ()(オト)ノ約、干支ハ、幹枝ニテ、兄弟ノ如シト云フ意ナリト云フ、仁德紀、四十年三月「敦 干支 (コノカミオトト)之義而、忍(ツミ)(セズ)」〕
曆ニ用ヰル語。木、火、土、金、水ノ五行ヲ、各、()()トニ分チ呼ブ、卽チ、 木兄 (キノエ)、((カフ) 木弟 (キノト)、((オツ) 火兄 (ヒノエ)、((ヘイ) 火弟 (ヒノト)、((テイ) 土兄 (ツチノエ)、(() 土弟 (ツチノト)、(() 金兄 (カノエ)、((カウ) 金弟 (カノト)、((シン) 水兄 (ミヅノエ)、((ジン) 水弟 (ミヅノト)、(())ト分チテ、相配ス、コレヲ總ベテ、 十干 (ジツカン)ト云フ。又、(ジフ) 二支 (ニシ)ト云フモノアリ、()(チウ)(イン)(バウ)(シン)()()()(シン)(イウ)(ジユツ)(ガイ)ナリ、コレヲ、()(ウシ)(トラ)()(タツ)()(ウマ)(ヒツジ)(サル)(トリ)(イヌ)()ノ十二ノ生物ニ當ツ、コレヲ十二生肖ト云フ。此ノ十干ト十二支トヲ、(カウ)()、( 木兄 (キノエ)() 乙丑 (オツチウ)、( 木弟 (キノト)(ウシ))ナドト配合シテ、六十配ヲナシ、曆ノ上ノ年、月、日等ニ當テテ用ヰル。轉ジテ、十干、十二支ヲ倂セテ、えとトモ稱シ、(カン)()、又、()(カン)トモ云フ。十二支ヲ、又、方角ノ稱トモス、北ヲ()トシ、東ヲ()トシ、其閒ヲ三分シテ、其界ヲ(ウシ)(トラ)トス、コレニ準ジテ、(タツ)()ヲ歷テ、南ヲ(ウマ)トシ、(ヒツジ)(サル)ヲ歷テ、(トリ)ヲ西トシ、(イヌ)()ニテ終ハル。(四維ノ條ヲ見ヨ)又、十二支ヲ時ノ名ニモ用ヰル。(トキ)ノ條ニ注ス。
兼輔集(延喜)ニ、十干、十二支ヲ、 物名 (モノノナ)ノ題トシテ、詠メル歌、十數首アリ。 干支

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最終更新:2024年02月06日 22:25