えに(縁)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 (「えん(縁)」の韻尾の n を「に」で表記したもの) ゆかり。縁故。ちなみ ※源氏(1001‐14頃)澪標「みをつくし恋ふるしるしにここまでもめぐりあひけるえには深しな」
[語誌]→「えにし(縁)」の語誌
広辞苑 名詞 (字音の韻尾のnに母音iを添えて表記したもの)因縁。ゆかりちなみ。えん。 伊勢物語「木の葉ふりしく―こそありけれ」
大言海 名詞 〔字ノ音、(エヌ)ノ轉、(セヌ)ヲぜに、(ラヌ)ヲらにト云フニ同ジ〕
ユカリ。エン。
蜻蛉日記、下、下 廿九 「カバカリモ、訪ヒヤハシツル、ホトトギス、花橘ノ、えにコソアリケレ」
和歌ニ多ク、江ニカケテ云フ。
後撰集、十二、戀、四「水鳥ノ、ハカナキアトニ、年ヲ經テ、通フバカリノ、えにコソアリケレ」
新續古今集、十五、戀、五「恨ミテモ、ナホ賴ムカナ、ミヲツクシ、深キえにアル、シルシト思ヘバ」
又多クハ、指シテ云フ意ノ助辭ナル、しヲ伴ヒテ用ヰラレ、ソレガ連續シテ、一名詞ノ如クモ用ヰラル。 六帖、五「 徒人 (カチビト)ノ、渡レド濡レヌ、えにしアレバ、又逢坂ノ、關ハ越エナム」
新續古今集、二十、神祇「世世カケテ、深クゾ賴ム、 住吉 (スミノエ)ノ、えにしアリケル、神ニ事ヘテ」
更級日記「サキニ、上總介ニテ(クダ)ラレシえにしアレバ、 上總 (カミツフサ)ニ行ク」

検索用附箋:名詞名称

附箋:名称 名詞

最終更新:2024年05月08日 19:03