こ(蚕)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 かいこ。《季・春》 ※万葉(8C後)一二・二九九一「たらちねの母が養ふ蚕(こ)の繭(まよ)隠りいぶせくもあるか妹に逢はずして」
[語誌]蚕は、古く一音節語「こ」であった。「万葉」には「かふこ(飼ふ蚕)」が三例見られ、これが中古の「かひこ」を経て現代の「かいこ」となる。また、「万葉」には「くはこ(桑蚕)」が一例見られる。このように、「かふ」や「くは」を伴って表現されるのは、籠・子・粉・海鼠などの同音異義語との混同を回避しようとしたためといわれる。
広辞苑 名詞 かいこ」のこと。→こ(子・児・仔)[一]7 「春―」
大言海 名詞 桑子 (クハコ)ノこナラム、家ニ()フニ因リテ、常ニ、 養蠶 (カヒコ)ト云フナリ〕
(カヒコ)ノ本名、其條ヲ見ヨ。クハコ。クレノミミズ。今、婦人語ニ、 御蠶樣 (オコサマ) 春蠶 (ハルコ) 夏蠶 (ナツコ) 秋蠶 (アキコ) 蠶種 (コダネ)ナドモ云フ。
萬葉集、十二 十六 「タラチネノ、母ガ()()ノ、(マヨ)ゴモリ、(枕) 鬱悒 (イブセ)クモアル()、妹ニ逢ハズシテ」
字類抄「蠶、コ」

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最終更新:2024年05月10日 19:46