おひ(笈)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 (「負い」の意から) 修験者(しゅげんじゃ)、行脚僧(あんぎゃそう)などが旅行中、仏具、衣服、書籍、食器などを入れて、背負って歩く容器。箱形のほか、板笈または縁笈と呼ばれる背負子の改良型とがある。いずれも木製あるいは竹製で短い脚がつく。ふみばこおいずりおいずる ※今昔(1120頃か)三一「只(ただ)迯なむと偏(ひとへ)に思ひ得て、負(おひ)をも弃(す)て」
[語誌]「二十巻本和名抄‐一三」に「笈」の和名を「不美波古(ふみばこ)」とするのに当たる。「山伏笈」は主に箱笈で四本の脚を持つもの。現在の歌舞伎十八番「勧進帳」の小道具として見ることができる。「高野笈」は板笈と箱形のものとの中間型で、主に竹製三本脚。
広辞苑 名詞 行脚 (あんぎゃ)僧・ 修験者 (しゅげんじゃ)などが仏具・衣服・食器などを入れて背に負う箱。つづらに似、四隅に脚があり、戸により開閉する。後笈 (あとおい)
大言海 名詞 負箱 (オヒバコ)ノ略、倭名抄ニ「(フミバコ)、負書箱也」トアリ、是レヨリ、用ノ移リタル具ナリ〕
修驗者、又ハ、行脚僧ナドノ、佛具、食物等、行李ノ具ヲ入レテ、旅中ニ背負ヒ行ク器ノ名。匣ノ如クニシテ、脚アリ、扉ニテ開閉ス。
宇治拾遺、一、十五條「修行者、云云、(オヒ)ウチオロシテ、內ニ入テケリ」
著聞集、五、和歌「圓位上人、云云、諸國修行ノ時モ、おひニ入テ、身ヲ離タザリケルヲ」

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附箋:名詞 物品

最終更新:2024年05月08日 19:29