おび

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 (動詞「おぶ(帯)」の連用形の名詞化)
① 衣服を着るとき、腰のあたりに巻いて結ぶもの。布帛、組紐など種類が多い。
※書紀(720)武烈即位前・歌謡「大君の 御於寐(オビ)の倭文服(しつはた) 結び垂れ 誰やし人も 相思はなくに」
② 妊婦が五か月目に腹に巻く布。また、それを巻くこと。結肌帯(ゆわだおび)。岩田帯。 ※夜の寝覚(1045‐68頃)一「姫君は、月のかさなるままに、ほどなき御身はいちじるくふくらかになりもておはするままに〈略〉対の君は、おびなどしのびてせさせ奉るにつけても」
③ 腰につけた刀。佩刀(はいとう)。 ※読本・雨月物語(1776)蛇性の婬「前(さき)の夫(つま)の二つなき宝にめで給ふ帯(オビ)あり」
④ ①に似た細長い形のものをたとえていう。 ※万葉(8C後)七・一一〇二「大君の三笠の山の帯にせる細谷川の音の清(さや)けさ」
⑤ 「おびばんぐみ(帯番組)」の略。
⑥ 「おびがみ(帯紙)」または「おびふう(帯封)」の略。 ※銀の匙(1913‐15)〈中勘助〉前「絵草紙をかふとくるくると巻いてまんなかに帯をしてくれる」
⑦ 「おびこうこく(帯広告)」の略。 ※批評基準の退化(1955)〈埴谷雄高〉「単行本の腰にこれほど色とりどりな帯がまかれているのは、我が国だけの贅沢な現象だろう」
広辞苑 名詞 ①着物の上から腰に巻いて結ぶ細長い布。 万葉集20「わが背なを筑紫へ遣りて(うつく)しみ―は解かなあやにかも寝も」。
「―を締める」
石帯 (せきたい)
③1のかたちをしたもの。 「―紙」「本の―に宣伝文句を書く」
④「いわたおび」の略。
⑤(腰に帯びる意から)太刀。 雨月物語4「二つなき宝にめで給ふ―あり。これ常にはかせ給へ」
大言海 名詞 〔帶ぶるものノ義〕
(一){衣服ヲ着テ、其腰ノ邊ニテ、體ヲ纏ヒ結ブ紐ノ名。布、帛、組、革、等、種種ナリ。( ()んなおびヲ併セ見ヨ)
武烈卽位前紀、長歌「大君ノ、 御於寐 (ミオビ) 倭文布 (シズハタ)、結ビ垂リ」
倭名抄、十二 廿一 「白布帶、 沼能於比 (ヌノオビ)
(二) 着帶 (チヤクタイ)。岩田帶。 簾中舊記、御產所の事「御帶の御祝ニハ、云云、御所樣、御ヂキニ參ラセ候」

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附箋:名詞 物品

最終更新:2024年02月25日 20:24