かき(蠣)

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日本国語大辞典 名詞 イタボガキ科に属する二枚貝の総称。各地の沿岸に分布し、養殖も盛んに行なわれている。二枚の殻は左右で異なり、右の殻は平たく、左の殻はふくらみをもち、岩などに付着する。殻の表面は多くの薄板が重なっており、形は付着生活のため一定しない。多くは同一個体で雌の時代と雄の時代とが交互に現われる。五~八月頃が産卵期で、冬季には成熟体となる。日本近海に約二五種知られ、おもな食用種にマガキ、イワガキ、イタボガキなどがある。《季・冬》 〔霊異記(810‐824)〕
※俳諧・玄峰集(1750)冬「たまはるは石花(カキ)にかしこしひねり文」
牡蠣・蠣
広辞苑 名詞 イタボガキ科の二枚貝の総称。貝殻は形がやや不規則で、左殻で海中の岩石や杭などに付着。肉は栄養に富み、美味。各種が全国に分布し、また各地でマガキを中心に養殖され、宮城県・広島県が有名。ほかにスミノエガキ・イタボガキなどがある。貝殻から貝灰を作る。ぼれい。〈[季]冬〉。 〈倭名類聚鈔19〉 牡蠣
大言海 名詞 〔かき(ガヒ)トモ云フガ正シキカ、(或ハ、かき(ガヒ)カ)石ヨリ搔き落ス意、又ハ、殼ヲ缺き碎ク意ナルベシ〕
(カヒ)ノ名。海中ノ石ニ着キテ生ズ、多ク重リテ、山ヲナシテ、動クコト能ハズ、形、どぶが()ノ一片ノ如クシテ、一片ハ深ク、一片ハ平ナリ、表ハ粗糙ニシテ、內ハ白ク光ル、大小、形狀、齊シカラズ、潮來レバ、房ヲ開キテ小蟲ヲ食ヒ、退ケバ閉ヅ、肉白ク、味美ナリ、種類アリ。牡蠣
古事記、下(允恭) 二十二 「夏草ノ、阿比泥ノ濱ノ、 加岐賀比 (カキガヒ)ニ、足蹈マスナ、(アカ)シテ通レ」
字鏡 六十七 「蠣、相着生石、加支」
本草和名、下 十三 「牡蠣、乎加岐乃加比」

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最終更新:2024年03月07日 18:41