かく(駆・駈)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 ① 馬に乗って走る。また、人や動物が速く走る。現代では、単に走るの意や、急いで行くの意で用いる。 ※為忠集(鎌倉中か)「ぬしもなき夏のの原のはなれ駒こころの儘にかけつ戻りつ」
※日葡辞書(1603‐04)「ミチヲ caquru(カクル)〈訳〉道を歩く。〈略〉ノヤマヲ caquru(カクル)〈訳〉山や野を走ったり歩いたりする」
駆・駈
② 攻め進む。敵に向かって進む。進撃する。 ※保元(1220頃か)中「爰(ここ)は大将軍の懸けさせ給ふ所にて候はず」
[語誌]鳥などが空高く飛ぶことを表わす四段動詞「かける(翔)」が、中世になって下二段化したもので、以後これが広く用いられるようになった。
広辞苑 自動詞 ①馬に乗って走る。 平家物語9「木曾さらばとて、粟津の松原へぞ―・け給ふ」 駆く・駈く
②はやく走る。疾走する。 「後ろから―・けて来た者がある」
③進む。進撃する。 太平記6「―・くるも引くも折によるとは」
大言海 自動詞 (一) ()。疾ク走ル。カケル 爲忠集「主モナキ、夏野ノ原ノ、放レ駒、心ノママニ、かけツモドリツ」 驅・駈
(二)進ム。進擊 保元物語、二、義朝白河殿夜討事「爰ハ、大將軍ノ懸サセ給フ所ニテ候ハズ」
平家物語、二、石橋山合戰事「 宗徒 (ムネト)ノ者ドモ七十三騎、我レ劣ラジト、ヲメイテかく」
太平記、六、楠出張天王寺事「懸くるモ引クモ、(ヲリ)ニ因ルトハ、カヤウノ事ヲ申スナリ」
承久軍物語、三「一人、拔ケ出デテ、先ヲかけ、高名セムト思フガ、本意也」
動詞活用表
未然形 かけ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 かけ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 かく べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 かくる も、かも、こと、とき
已然形 かくれ ども
命令形 かけよ

検索用附箋:自動詞下二段

附箋:下二段 自動詞

最終更新:2024年05月08日 20:21