ご(松枯葉)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 松の枯れた落葉。かき集めて燃料とする時に多くいう。近世には美濃・尾張・三河地方の方言となる。こくば ※宇津保(970‐999頃)菊の宴「紅葉折りしきて、松のこ、くだ物盛りて」
※俳諧・笈日記(1695)中「ごを焼て手拭あぶる寒さ哉〈芭蕉〉」
[補注]「宇津保」の例は「松の小菓子」とし、松の葉または実の形を模した菓子かとする説もある。
広辞苑 名詞 松の枯落葉。多くは掻き集めて焚物とするのをいう。こくば。こくぼ。落松葉を掻き寄せる熊手を「ごかき」という。近世は伊賀・尾張・三河地方に方言として残った。 「―をたいて手拭あぶる寒さかな」(芭蕉)
大言海 名詞 (マツ) 枯葉 (コエフ)ヲ下略シテ、まつのこト云ヒシヲ、更ニ上略シタル語ナルベシ〕
松ノ 枯落葉 (カレオチバ)。多クハ、搔キ集メテ、 焚物 (タキモノ)トスルニ云フ。又、こくば
宇津保物語、菊宴 六十三 紅葉 (モミヂ)折リシキテ、 、(クダモノ)、盛リテ、(クサビラ)ナドシテ、尾花色ノ 强飯 (コハイヒ)ナド、マヰルホドニ」
芭蕉句集、冬「 ヲ()イテ、手拭(アブ)ル、寒サカナ」
松枯葉
駿河ノ 燒津 (ヤイヅ)邊ニテハ、今モごヲたくト云フ、其他ノ諺ニ「しハ(バア)サンノ顏ニアリ、ごハ松ノ木ノ下ニアリ」ナド云フ。((シワ)ト、四ト、五トニカケテ云フナリ) 倭訓栞、こくば「四國ニテ、落葉ヲ稱ス、こけ葉ノ義ニヤ、さらひヲ、こくばがきト云フ」(さらひハ、竹杷ナリ)
播磨ノ熊野邊ニテハ、松ノ落葉ニ就キテ、こく()、こくばがきト云フ、甲斐國ニテハ、スベテノ木ノ枯落葉ヲ、ごかト云ヒ、ごかかきニ行クナド云フ。 俚言集覽、ごくも「甲斐ニテ、松の落葉ヲ云フ」

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附箋:名詞 物品

最終更新:2024年05月10日 19:48