かる(離)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 空間的、時間的、心理的に対象との間隔が大きくなる。離れる。かゆ。
① 空間的に遠くなる。離れる。
※万葉(8C後)三・四〇三「朝に日(け)に見まく欲りするその玉をいかにせばかも手ゆ離(かれ)ずあらむ」
② 時間的、心理的に遠くなる。間遠になる。また、関係が絶える。 ※万葉(8C後)一七・三九一〇「珠に貫く楝(あふち)を家に植ゑたらば山霍公鳥(ほととぎす)可礼(カレ)ず来むかも」
広辞苑 自動詞 (「か(涸・枯)れる」と同源)
①(空間的に)はなれる。遠ざかる。さかる
万葉集11「二上に隠ろふ月の惜しけどもいもが袂を―・るるこのごろ」 離る
②(時間的・心理的に)間をおく。うとくなる。関係が絶える。 万葉集17「珠にぬくあふちを宿に植ゑたらば山ほととぎす―・れず来むかも」。
平家物語灌頂「おのづからあはれをかけ奉るべき草のたよりさへ―・れ果てて」
大言海 自動詞 〔切るるト通ズ〕
ハナル (サカ)トホザカル(ウト)クナル。
萬葉集、十一 廿九 「妹ガ袂ヲ、 加流類 (カルル)コノゴロ」
同、十四「目コソ 可流 (カル)ラメ、心ハ思ヘド」
同、二十 十八 長歌「タラチネノ、母ガ目 可禮 (カレ)テ」
後撰集、五、秋、上「秋萩ヲ、イロドル風ハ、吹キヌトモ、心ハかれジ、草葉ナラネバ」
動詞活用表
未然形 かれ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 かれ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 かる べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 かるる も、かも、こと、とき
已然形 かるれ ども
命令形 かれよ

検索用附箋:自動詞下二段

附箋:下二段 自動詞

最終更新:2024年05月04日 20:11