がも

広辞苑
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日本国語大辞典 助詞 〘終助〙 (願望を表わす終助詞「が」に詠嘆を表わす助詞「も」が付いてできたもの) 常に助詞「も」を伴って、「もがも」の形で用いられ、願望の意を表わす。下にも更に詠嘆の助詞「な・よ・や」が添加され、「がもな・がもよ・がもや」となることも多い。中古以後はもっぱら「がな」となる。 ※古事記(712)下・歌謡「嬢子(をとめ)の い隠る岡を 金鉏(かなすき)も 五百箇(いほち)も賀母(ガモ) 鉏(す)き撥(ば)ぬるもの」
[補注]この語の成り立ちに関して、「が」は疑問の係助詞「か」であり、これが上接する助詞「も」によって連濁を起こしたもの、とする説もある。
大言海 感動詞 〔字ハ、得むを欲す、成らむ欲すノ意解ナリ、此語モ、奈良朝以前ニ用ヰラレ、平安朝ニハ、多クハがなトナレリ、前條ノかも、かなノ變ト同ジ〕
希望ノ意ノがニ、感動詞ノもノ添ヒタル語。更ニ、感動詞ノな、又ハ、よ、やヲ添ヘテ、がもな、がもよ、がもやトモ云フ。
仁德紀、二十二年正月、歌「竝ベテモ 餓望 (ガモ)
萬葉集、三 四十五 (イハ) 戶破 (トワ)ル、手力モ 欲得 (ガモ) 手弱 (テワヤ)キ、()ニシアレバ、 爲便 (スベ)ノ知ラナク」
同、四 廿一 長歌「ミ空ユク、雲ニモ我母奈、今日行キテ、妹ニ言問ヒ、明日歸リ()ム」
同卷 三十二 「妹ガ()ル、床ノアタリニ、岩(クグ)ル、水ニモ我毛與、入リテ寐マクモ」
古今集、二十、東歌「甲斐ガ()ヲ、()越シ山越シ、吹ク風ヲ、人ニモがもや、 言傳 (コトヅ)テヤラム」
欲得・欲成

検索用附箋:助詞
検索用附箋:感動詞

附箋:助詞 感動詞

最終更新:2024年05月14日 19:57