きむ

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 他動詞 ① 従うべき規則などをはっきり作る。また、いくつかの中から選んでこれを定める。決定する。決心する。 漢書列伝竺桃抄(1458‐60)楚元第六「決めた心で云ことぞ」 決・極
② 強くとがめる。しかる。また、詰問する。きめつける 栄花物語(1028‐92頃)様々のよろこび「有国・惟仲をば左右の御まなこと仰せられけるをきめられ奉りぬるにやと」
浄瑠璃・心中重井筒(1707)上「行端(いきは)をきかふときめらるる」
③ 刀や脇差を差す。また、きちんと格好よく身じたくをする。 洒落本・多佳余宇辞(1780)「はじめて壱(いっ)本きめて見たが、あたまが是じゃア」
④ 飲食する。 歌舞伎・名歌徳三舛玉垣(1801)四立「手酌できめて取々に、やっつ返しつ飲み廻し」
⑤ 確かめる。確認する。念を押す。 洒落本・芳深交話(1780)「安く無ひ色事だからきめて見るのさ」
⑥ ( 「…を決める」の形で ) ある行動や態度をする。気取る。きめこむ 当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉七「図留(ずる)をきめてしまやアがったんさ」
⑦ 歌舞伎の演技や舞踊で、最高潮に達したり、一区切りついたとき、演者が動きを止めて形をつける。 滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前「幸さんに踏(ふめへ)られて居ながらの、ギックリときめねへ」
⑧ 囲碁で、幾つかの手段があって打たないでおいた所を、方針を決めて打ってしまう。
⑨ 相撲などで、相手の関節を逆にとり、動きを封じる。
広辞苑 他動詞 ①動きや変化のあったものを一つにする。定める。決定する。確定する。決着させる。 狂言、呂蓮「此の呂蓮がよい名で御座る。是に―・めませう」。
「方針を―・める」「進学の心を―・める」「彼がしてくれるものと―・めている」「議長を―・める」「差し手を―・める」
決む・極む
②相撲などで、勝負をつける。 「上手投げを―・める」「勝負を―・める一打」
③きちんと型のついたものにする。踊りを所作などにもいう。 「紺のスーツで―・める」「塩加減で味を―・める」「スマッシュを―・める」「最後にとんぼを―・める」
とがめるなじる こんてむつすむん地「人より折檻し、―・められ、押つさげられ、赤面の及び、いやしめらるる事とうなり」
大言海 他動詞 〔きとノきヲ、活用セサセタル語カ、きはむト、同ジ活用ナリ〕
キハム。キット定ム。(シカ)ト、是レナリトス。決定
狂言記、呂蓮「此ノ呂蓮ガヨイ名デゴザル、是レニきめマセウ」
動詞活用表
未然形 きめ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 きめ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 きむ べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 きむる も、かも、こと、とき
已然形 きむれ ども
命令形 きめよ

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附箋:下二段 他動詞

最終更新:2024年05月31日 21:57