きる(鑽)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 他動詞 ① 木と木をすり合わせたり、金と石などを打ち合わせたりして火を取る。 日本霊異記(810‐824)中「信の燧を東春に攅(キリ)、熟火を西秋に炬く。〈国会図書館本訓釈 攅 岐里又母三〉」
② 錐で穴をあける。 史記抄(1477)一八「とをせうとては、一度に亀甲のからを銭の大さほどに鑽て」
広辞苑 他動詞 金と石とを打ち合わせ、また、木と木とをすって発火させる。火を打ち出す。 古事記上「 燧杵 (ひきりぎね)に作りて火を―・り出でて」 鑽る
大言海 他動詞 (キシ)るト通ズ、(キリ)ハ、此語ノ名詞形ナリ、檜ヲ火の木ト云フモ、火ヲ發スル故ノ名ナリ〕
(一){檜ヨリ、火ヲ出サシム。枯レタル檜ノ板ニ 凹所 (クボミ)ヲ作リ、檜ノ棒ノ頭ニテ、凹所ヲ强ク揉ミ(キシ)ラスレバ、火出ヅルナリ、コレヲ 火鑽 (ヒキリ)ト云フ。其條ヲ見ヨ。
古事記、上 五十七 (キリ)(イデテ)( ヲ)
高橋氏文「豐日連ヲ(シメ)()(キラ)テ、此ヲ 忌火 (イムビ)トシテ、(イハ)ヒユママヘテ、(タテマツリ) 御食 (ミケ)
天治字鏡、六 三十 「鑽、 比支支留 (ヒキキル)
(二)轉ジテ、火打鎌ト、火打石ヲ打チ當テテ、火ヲ出サシムルヲモ、切るト云フ、是レ、 打火 (ウチビ)ナルヲ、切火トモ云フナリ。
動詞活用表
未然形 きら ず、ゆ、る、む、じ、す、しむ、まほし
連用形 きり たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 きる べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 きる も、かも、こと、とき
已然形 きれ ども
命令形 きれ

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附箋:他動詞 四段

最終更新:2024年06月02日 22:21