くが(陸)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ( 「くぬが」の変化した語 )
① 海、川、湖、沼などに対して、陸の部分。陸地。くにがくぬが
日本書紀(720)神代下(寛文版訓)「此れ、海(うみ)陸(クガ)相通(かよは)ざる縁(ことのもと)なり」
源氏物語(1001‐14頃)玉鬘「水鳥のくがにまどへる心ちして」
② 海路などに対して、陸上を行く道。陸路。くがじ 交隣須知(18C中か)二「陸路 クガヲユクユヱ ニモツハ フネノ人ニ タノムヨリホカハゴザラヌ」
[語誌]( 1 )水部に対する語であり、後には②のように海路・水路に対する陸路をさすようにもなる。
( 2 )語形としては「クムガ」(書陵部本名義抄・色葉字類抄)、「クヌガ」(日本書紀古訓)、「クニガ」(改正増補和英語林集成)などがあり一定しない。語源的には「国(クニ)処(カ)」ともいわれるが、そうだとすると、日本書紀古訓の「クヌガ」は「クヌチ(国内)」などとの類推から作られた語形である可能性もある。
広辞苑 名詞 (クヌガの約)陸地。くにが 源氏物語玉鬘「水鳥の―にまどへる心ちして」
大言海 名詞 〔くにが、くぬがノ略、くにがノ語原ヲ見ヨ〕
海、川、ナドニ對シテ、人ノ、步ムベキ地。クニガクヌガヲカ(リク)。地。
最勝王經音註「陸、久何」
夫木抄、十七、水鳥「水ノ上ニ、イカデカ鴛鴦ノ、浮ブラム、くがニダニコソ、身ハ沈ミケレ」

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最終更新:2024年06月13日 17:32