くし(串)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① 竹または鉄などで、箸のように細長く先をとがらせて作ったもの。魚肉、獣肉、野菜などを貫き通して、あぶったり干したりするのに用いる。 〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
太平記(14C後)一〇「串(クシ)□指したる魚肉の如く」
② 細長くて、物を貫き通すのに用いるものの総称。 日本書紀(720)神代上「捶籤、此をば久斯(クシ)社志と云ふ」
平家物語(13C前)一一「船はゆりあげゆりすゑただよへば、扇もくしにさだまらずひらめいたり」
③ ろうそくの芯。 俳諧・犬子集(1633)一四「ながく只成たがりぬる座敷にて ちゃくちゃくととれ蝋燭の串〈貞徳〉」
④ 幕をたてるための細い棒。幕串(まくぐし)。 俳諧・野犴集(1650)六「上にかたかた下にかたかた 的にあたり串にあたれる矢も有て」
⑤ 陰茎をいう俗語。
広辞苑 名詞 ①竹または金属で作り、箸のように細く先をとがらせた物で、魚肉その他の食物を刺し通して、あぶりまたは乾かすなどに用いる具。
②細長くて物を貫くのに用いる物。 法華経玄賛平安中期点「大なる鉄の(クシ)を以て下より之を貫きて」。
今昔物語集24「その御幣の―に書き付けて奉りたりける」
蠟燭 (ろうそく)(しん) 犬子集 (えのこしゅう)「ちやくちやくと取れ蠟燭の―」
大言海 名詞 〔朝鮮語ニ、こすト云フ、串ハ、丳ノ省畫字、正韻「(セン)、樞絹切、物相連貫也、與 穿 (セン)通」同「(サン)、楚簡切、燔肉器」韓愈、贈張籍詩「如肉貫 一レ 丳」〕
(一){竹木ヲ。細長ク作リ、物ヲ刺シ貫クニ用ヰル(モノ)
鐵ニテ、箸ノ如ク作リ、魚肉ナドヲ貫キテ、燒クニ用ヰルアリ、 鐵串 (カナグシ)ト云フ。
古語拾遺、素戔嗚神ノ 毀畔 (アハナチ)ノ條ニ「刺串」註「久志佐志」
倭名抄、十四 十三 廚膳具「籤、細削竹也、太介乃久之」丳、灸(シシヲ)丳也、夜以久之」( 燒串 (ヤキクシ)ノ音便)
(二) 幕串 (マクグシ)ノ略、其條ヲ見ヨ。
(三)的串 (マトグシ)ノ略、其條ヲ見ヨ。

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附箋:名詞 物品

最終更新:2024年06月09日 20:28