くし(櫛)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 かみの毛をすいたり、整えたり、また、頭髪にさして飾りにしたりするのに使う道具。つげ、竹、べっこう、象牙、合成樹脂などで作り、種々の形がある。古くは中央をまげた細い竹を集め、つるでとめ合わせた縦長のものを用いたが、平安時代以降、木材、牙などを鋸(のこぎり)で引いたものが用いられるようになった。 古事記(712)中「其の后の御櫛(くし)海辺に依りき」
宇津保物語(970‐999頃)楼上上「いま一には沈(ぢう)、紫檀のくしあるを」
櫛・梳
広辞苑 名詞 頭髪をすいたり髪飾りとしてさしたりする道具。竹・ 黄楊 (つげ)・象牙・ 鼈甲 (べっこう)・合成樹脂などでつくる。 万葉集16「―造る 刀自 (とじ)」。
「―を入れる」
大言海 名詞 〔串ト通ズ、髮ニ()すモノノ意、轉ジテ、敬語ニ、櫛ヲ插ストコロノ(カミ)ヲ、()(グシ)ト云ヒ、又、轉ジテ、髮ノ生フルトコロノ(クビ)ヲ、()(グシ)ト云フ、(モヒ)ニ盛ルモノノ、(モヒ)トナリ、()ニ盛ルモノノ、()トナルガ如シ〕
髮ニ()シテ、飾リトシ、又、髮ヲ(ケヅ)ルニ用ヰル(モノ) 許多 (アマタ)ノ齒ヲ、密ニ(ナラ)ベ作ル、上代ナルハ、削竹ヲ集メテ作リ、且、大キカリシモノノ如シ。又、 黃楊 (ツゲ) 蚊母樹 (ユシ)、ナドノ材ヲ挽キテ、齒ヲ作ルハ、梳ルニ用ヰ、後世ハ、沈香木、象牙、 玳瑁 (タイマイ)、今ハ、又、 護謨 (ゴム)ナドニテ作ルハ、飾リトス、背ヲ、みねト云ヒ、左右ノ端ノ齒、太シ、 邊齒 (ホトリバ)(オヤ)()、ト云フ、其形モ、種種ナリ、其用ニ因リテ、(サシ)櫛、(アラ)櫛、(トキ)櫛、(スキ)櫛、水櫛、(タウ)櫛、鬢櫛、ナドアリ、各條ニ注ス。
神代紀、上 十三 「取 湯津爪櫛 (ユヅノツマグシ)(ヒキ)(カキテ) 雄柱 (ホトリバ)、以爲 秉炬 (タビ)、云云、投湯津爪櫛、此卽化成(タカンナ)
同卷 三十五 湯津爪櫛「(サシ)() 御髻 (ミヅラ)
字鏡 四十五 「梳、櫛、久志」
倭名抄、十四 十二 容飾具「櫛、梳枇總名也、久之」

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附箋:名詞 物品

最終更新:2024年06月09日 20:31