ぐむ

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 接尾辞 ( 四段型活用 ) 名詞に付いて、そのきざしが現われてくることをいう。そのものが現われはじめる。または、現われる直前までくる。 源氏物語(1001‐14頃)賢木「千人にもかへつべき御さまにて、深う尋ね参り給へるを見るに、あいなう涙ぐまる」
古今著聞集(1254)一八「瓜を取り出でたりけるが、わろくなりて水ぐみたりければ」
[語誌]「ぐむ」は、本来「何物かを内に含む」という意味の他動詞かと考えられる。しかし、一般には、目的語と複合して、「何物かが外に現われ出ようとする」という意味合いを持つようになり、さらに意味がずれて「…のきざしが現われる」という意味の接尾語になったと考えられる。
広辞苑 接尾辞 体言に付いて五段活用の動詞を作る。「…を含む」「…のきざしが見える」の意。 源氏物語若菜上「さすがに涙―・み給へるまみの」。
「芽―・む」
大言海 接尾辞 物ノ兆候、又ハ、含蓄ノ狀ヲ云フ語。 後拾遺集、一、春、上「難波潟、浦吹ク風ニ、浪タテバ、ツノぐむ蘆ノ、見エミ見エズミ」
古事記、下(仁德)「ヤマシロノ、ツツキノ宮ニ、モノ申ス、アガセノ君ハ、淚 具麻 (グマ)シモ」
著聞集、十八、飮食「瓜ヲ取出タリケルガ、ワルク成テ、水ぐみタリケレバ」
新古今集、廿、釋敎「朝日サス、峰ノツヅキハ、芽ぐめドモ、マダ霜フカシ、谷ノカゲ草」

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附箋:接尾辞

最終更新:2024年06月26日 21:25