広辞苑 | 名詞 |
(歴史的仮名遣ゲヂとも) ムカデ綱(唇脚類)ゲジ目の節足動物の総称。人家の中、床下、その他、暗い湿った場所にすむ。形はムカデに似て、体長約3センチメートル。一五対の脚は非常に長く、触角と最後部の脚は特に長い。口器が発達し、小虫を捕らえて食う。人間に害はない。日本にはオオゲジなど二種が分布。げじげじ。 |
蚰蜒 | |
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辞書 | 品詞 | 解説 | 例文 | 漢字 |
日本国語大辞典 | 名詞 |
( 歴史的かなづかいには「げじ」「げぢ」の両説があり、未詳 ) ① ムカデ綱ゲジ目ゲジ科の節足動物。体長二~三センチメートル。体は淡褐色で多くの節からなる。ムカデに似ているが、やや小形で、あしははるかに長い。歩脚は一五対で、最後の一対は特に長く、頭部の触角とほぼ同じくらいある。家屋内の害虫を捕食する有益な動物だが、姿が不気味なためにきらわれる。本州以南に分布し、人家付近の石垣や材木の間、山林の落葉の下などにすむ。げじげじ。げじげじむし。げじむし。《 季語・夏 》 |
雑俳・三国力こぶ(1819)「いっそよい・蚰に這れた若口入」 | 蚰蜒 |
② 意地の悪い者を憎んでいうあだ名。特に梶原景時をいう。げじげじ。 | 浄瑠璃・伊達錦五十四郡(1752)一「ヤイ蚰(ゲヂ)め」 | |||
③ 憎まれ者。また、憎まれ口をたたくこと。げじげじ。げじげじむし。 | 洒落本・遊婦里会談(1780)「人のいい客人さ。武士でやしきで侍さ。あんまり蚰(ゲジ)をいいなさんな」 | |||
大言海 | 名詞 | げじげじノ略、げじげじむしノ條ヲ見ヨ。 | 蚰蜒 |
又、げぢも参照。
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