こゆ(臥)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 寝ころぶ。横になる。主として上代、「こいまろぶ」「こいふす」など他の動詞と複合して用いる。
広辞苑 自動詞 寝ころぶ。横になる。 万葉集5「草手折り柴とり敷きて(とこ)じもの打ち―・いふして」 臥ゆ
大言海 自動詞 ()う、老ゆ。()い、悔ゆ、ト同ジ活用ナリ、此語、活用ハ違ヘド、()ゆ(下二段)ニ通ズト云フ(()ゆ、()ゆ)()(ヨコタ)ハル意ナリ、一轉シテ、こやるトモ、くやるトモナル(()ゆ、(ハヤ)る)同義ニシテ、自動ナリ、()ゆモ、くやすトナル、他動ナレド、同ジ趣キナリ(()ゆモ、こやすトモナレド、是レハ、敬語ナリ)〕
(一) ()ノ古言。臥シ橫タハル。橫ニナル。
萬葉集、五 廿七 長歌、路ノ 隈囘 (クマミ)ニ柴取敷キテ「打チ 許伊布志 (コイフシ)テ、思ヒツツ、歎キ臥セラク、云云」(行路ニテ病メルナリ)
同、十二 十二 「思フニシ、餘リニシカバ、門ニ出デテ、吾ガ 反側 (コイフス)ヲ、人見ケムカモ」
同、十七 廿三 長歌「打靡キ、(トコ) 許伊布之 (コイフシ) 痛苦 (イタケ)クシ、日ニ()(マサ)ル、云云」(打靡きハ、臥シタル狀ナリ、臥病ノ詠ナリ)
(二)臥シマロブ、臥シコロガルヲ、こいまろぶト云フ。展轉反側 古事記、上 三十三 蒲黃 (カマノハナ)ヲ敷キ散ラシテ「(コイ)(マロビ)其上
雄略卽位前紀、天皇、市邊押磐皇子ヲ射殺シタマヒツ「皇子 帳內 (ノトネリ)、佐伯部 賣輪 (ノウルワ)、抱屍駭惋、不所由 反側 (コイマロビ) 呼號 (ヨバヒオラビテ)、往還頭脚
萬葉集、三 五十三 長歌「 展轉 (コイマロビ)(ヒヅ)チ泣ケドモ、()ムスベモナシ」
倭訓栞、こいまろび「今云フ、こけまろぶ也」
詩經、國風、關雎篇「 輾轉反側 (フシマロビイネカヘル)」(道春點、古訓、コユ)註「臥不席之意」(是レハ、思ヒ悶エテ、ねがへりスルナリ)
動詞活用表
未然形 こい ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 こい たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 こゆ べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 こゆる も、かも、こと、とき
已然形 こゆれ ども
命令形 こいよ

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附箋:上二段 自動詞

最終更新:2024年08月10日 16:10