さか(境・界)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 語素 さかい。境界。「海(うな)さか」「岩さか」など。
[語誌]( 1 )動詞「さく(裂・割)」と同源で、「なは(縄)━なふ(綯)」「つか(塚)━つく(築)」「をさ(長)━をす(治)」等と同様の関係(「さか(境)━さく(割)」)であると考えられる。
( 2 )「天津磐境」〔書紀‐神代下〕、「海界」〔万葉‐一七四〇〕など複合語でみられ、また「泉津平坂」〔書紀‐神代上〕、「海坂」〔古事記‐上〕のように「坂」が用いられることもある。
( 3 )「さか」を動詞化した「さかふ」、その連用形「さかひ」が名詞として定着し、境の意での「さか」の語形は上代でも古語となっていたようである。
広辞苑 さかい。区画。複合語として用いる。 万葉集9「(うな)―を過ぎて漕ぎゆくに」
大言海 名詞 〔さハ、()くノ語根、(サキ)()ノ義ナルベシ、塚モ、(ツキ)() 竈尖 (クド)モ、(クキ)()ナリ( 招鳥 (ヲキドリ)、をとり。 引剝 (ヒキハギ)、ひはぎ)此語ニ活用ヲツケテ、境ふ、境ひ、ト云フ〕
物事ノ 區劃 (クギリ)サカヒ
神代紀、下 十四 (オコシタテ)樹天津 神籬 (ヒモロギ)、及、天津 磐境 (イハサカ)、當吾孫奉齋矣」(堅固ナル神境)
古事記、上 七十一 豐玉比賣命「(ツネハ) 海道 (ウミツヂ)、欲往來、云云、卽、(セキテ) 海坂 (ウナサカヲ)而返入」(海界ヲ塞キテ、海神ノ國ヘ歸リ去リタマフナリ)
萬葉集、九 十八 浦島子、長歌「 海界 (ウナサカ)ヲ、過ギテ漕ギ行クニ、 海若 (ワタツミ)ノ、神ノ少女ト、タマサカニ、云云」(海界トハ、海面ノ、眼ニ見ユル限リノ水平線ナルベシ)
字鏡 三十五 「坡、以土壅水也、佐加」(堤ハ、水ト、平地トノ界ナリ)
「國司ノ 境迎 (サカムカヘ)
境・界

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附箋:名称 名詞 語素

最終更新:2024年08月23日 18:36