さく(避)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 他動詞 ① (望ましくないものに)触れないようにその所から離れた位置に身をおく。会わないように身をかわす。遠ざかる。のがれる 古事記(712)中「故、諺に曰はく『堅石(かたしは)も酔人を避(さく)』といふなり」
今昔物語集(1120頃か)一〇「汝等、速に道を避(さけ)て我が車を可過し」
② 自分に都合の悪いことをしないようにする。特に、ある物事や他人にかかわりあったり、近づいたりしないようにする。 「人ごみを避ける」「紛争を避ける」
尋常小学読本(1887)〈文部省〉五「夜眠る時には、階子を引き上げて、其害を避くるとぞ」
彼の歩んだ道(1965)〈末川博〉一「指導教授などから小言をいわれるのを避けるために」
広辞苑 他動詞 好ましくない物・事と何らかのかかわりをもつことのないよう一定の距離を保つ。
①触れないようにその物事を身辺から離す。遠ざける。
源氏物語少女「らうたきものと思しかしづきて御かたはら―・けず、うつくしきものに思したりつるを」 避く
②物事から身を離す。のがれる。遠ざかる。 今昔物語集10「すみやかに道を―・けてわが車を過すべし」。
日葡辞書「ヨヲサクル」「ナンヲサクル」。
「人目を―・ける」
③出合うことのないようにする。時間などをずらす。 「ラッシュ-アワーを―・けて出かける」
④関係することを嫌う。 「彼は私を―・けている」
⑤忌む。はばかる。さしひかえる。 「言明を―・ける」「外出を―・ける」「相手を傷つけるような言葉を―・ける」
大言海 他動詞 (サカ)るト通ズルカ〕
物事ニ觸レジト、其處ヲ離ル。 ()
古事記、中(應神) 七十五 「諺曰 堅石 (カタシハモ)(サクル)( ヲ)也」
源、二、帚木 四十九 「人人さけズ、オサヘサセテナン聞エサセヨ」
動詞活用表
未然形 さけ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 さけ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 さく べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 さくる も、かも、こと、とき
已然形 さくれ ども
命令形 さけよ

検索用附箋:他動詞下二段

附箋:下二段 他動詞

最終更新:2024年08月24日 19:48