い(寝)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 (ふつう、助詞「の」「を」「も」などを介して次に動詞「ぬ(寝)」がくる形をとる。また、「熟寝(うまい)」「安寝(やすい)」「朝寝(あさい)」など複合語を作る)
ねむること。ねむり。睡眠。
※古事記(712)上・歌謡「玉手(たまで)さし枕(ま)き 股長(ももなが)に 伊(イ)は寝(な)さむを」
※源氏(1001‐14頃)明石「昼は日一日(ひひとひ)いをのみ寝暮らし」
寝・眠
[語誌]古くから独立性が弱く「いを寝(ぬ)」「いの寝らえぬ」など、助詞を介して「い…ぬ」の形で用いられる。なお、「い」と「ぬ」とが直接結合した「いぬ」は、「万葉集」の表記から考えて、すでに一語化していたとみられる。
広辞苑 名詞 ねること。ねむり。(「―を寝ぬ」といういいかたが多い) 源氏物語明石「昼は日一日―をのみ寝暮し」。
熟寝 (うまい)
大言海 名詞 眼ヲ閉ヂテ()()ルコト。()るノ、臥スコトヲ廣ク云フト、稍、異ナリ、()()るト、重ネテモ云フナリ。 古事記、上 四十 長歌「股長ニ、伊ハ()サムヲ」
萬葉集、一 廿七 大和 (ヤマト)戀ヒ、()ノ寐ラエヌニ、心ナク、此洲ノ崎ニ、 田鶴 (タヅ)鳴クベシヤ」
同、十三 十六 ()ヲモ寐ズ、(()()くト同趣)吾ガ思フ君ハ、 何處邊 (イヅクヘ)ニ」
拾遺集、二、夏「 五月雨 (サミダレ)ハ、いコソ寐ラレネ、ホトトギス、夜深ク鳴カム、聲ヲ待ツトテ」
詞花集、十、雜、下「夢ナラデ、又モ逢フベキ、君ナラバ、寐ラレヌいヲモ、歎カザラマシ」
新古今集、三、夏「ホトトギス、一聲啼キテ、()ヌル夜ハ、イカデカ人ノ、いヲヤスク()ル」
朝寢 (アサイ) 熟寢 (ウマイ)

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最終更新:2024年05月06日 20:16