しめ(助動詞)

大言海
辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 助動詞 ( 尊敬の助動詞「しも」の命令形という。四段活用、ナ行変格活用の動詞の未然形につく ) 他者に対して、軽い敬意とともに、要求したり希望したりする意を表わす。…なさい。…ください。 大乗院寺社雑事記‐康正三年(1457)三月二六日「番衆を召時は、坊官はこちまゐれ、侍はこちまゐらしめ相替也」
[語誌]( 1 )「しめ」「さしめ」の語源についてはいくつかの説があるが、尊敬の助動詞「す」の連用形に「給ふ」のついた「せたまふ」から、「(さ)したまふ」を経て、「(さ)しまふ」となり、更に「(さ)しもふ」「(さ)しも」が生じ、その命令形として「(さ)しめ」が成立したとする見方が有力。
( 2 )抄物や狂言などで広く用いられるが、命令形以外の用法は抄物に集中する傾向がある。狂言では相手に対する親愛の情を伴った勧誘・要求表現として用いられているが、近世期には実際の口語では衰退したと思われる。
広辞苑 助動詞 (室町時代口語。助動詞シムの命令形)本来は他の人の動作を敬意をもって促し望む意を示すが、狂言では目下の者にも用いた。…なさい。 狂言、木六駄「それならばもう一つ飲うで味を覚えしめ」

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最終更新:2024年10月20日 20:58