すぐ(挿)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 他動詞 ① 器物に穴をあけ、糸、ひもなどを通して結びつける。糸を張る。ひもをつける。 大唐三蔵玄奘法師表啓平安初期点(850頃)「舟を刳(ゑ)り木に弦(ををスケ)て」
浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)下「幸(さいはい)ここに藁も有鼻緒はわしがすげましょと、ふところのちり紙を取出せば」
挿・箝
② さし込む。はめこむ。 宇治拾遺物語(1221頃)一二「一尺ばかりの矢に、きりのやうなるやじりをすげて、それに毒をぬりて射れば」
広辞苑 他動詞 さしこむ。はめこむ。さしとおして結びつける。 枕草子5「 屐子 (けいし)(くつ)などに、『()―・げさせ。裏をさせ』などもてさわぎて」。
「人形の首を―・げる」
挿ぐ
大言海 他動詞 ()くノ轉〕
(一)閒ニ()ム。差シ込ミテ、着ク。
合類節用集、九、言辭門「插、スゲル(矢)」
(二){付クル。刺シ通ス。( 針穴 (メド)ニ、絲ナドヲ)嵌メコム。 古今集、十九、誹諧「ヨソナガラ、我ガ身ニ絲ノ、ヨルト云ヘバ、唯イツハリ(僞、針)ノ、すぐバカリナリ」
同、十七、雜、上「都マデ、ヒラキ通ヘル、唐琴ハ、浪ノ緖すげテ、風ゾ彈クラム」
貫之集「松ノ音ヲ、琴ニ調ブル、山風ハ、瀧ノ絲ヲヤ、すげテ彈クラム」
六帖、二「斧ノ柄ハ、朽チナバ又モ、すげカヘム、憂キ世ノ中ニ、歸ラズモガナ」
枕草子、八、八十三段、心許なきもの「暗キ(ヲリ)ニ、針ニ、絲付クル、云云、唯ナすげソト云ヘド、サスガニ、ナドテカハト思ヒ顏ニ、エ刺サヌハ、憎ササヘ添ヒヌ」
同、一、第三段「 屐子履 (ケイシクツ)ナドノ緖、すげサセ」
動詞活用表
未然形 すげ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 すげ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 すぐ べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 すぐる も、かも、こと、とき
已然形 すぐれ ども
命令形 すげよ

検索用附箋:他動詞下二段

附箋:下二段 他動詞

最終更新:2024年11月04日 22:10