せり(芹)

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日本国語大辞典 名詞 セリ科の多年草。日本の各地および朝鮮、中国、台湾などの湿地や溝に生える。高さ三〇~六〇センチメートル。全体に無毛で、一種の芳香がある。茎には稜があり、下部は長く地を這う。根生葉には長い柄があり、基部はやや小さくて互いに重なる。茎葉は有柄で互生し、基部は茎を抱く。葉は二回羽状複葉。各小葉は狭卵形または披針形で両端は尖り、縁に粗い鋸歯(きょし)がある。夏、葉に対生して長い花茎を伸ばし、先端に径三~五センチメートルの散形花序をつける。花茎は先端で一〇個ぐらいの小柄に分かれ、それぞれの先端にごく小さな白い五弁花を球状に密集してつける。春の七草の一つで、若い葉と茎を食用とする。漢名、水斳。しろねぐさ。《 季語・春 》 日本書紀(720)天智一〇年一二月・歌謡「鮎こそは 島傍(しまへ)も良き え苦しゑ 水葱(なぎ)の下 制利(セリ)の下 吾は苦しゑ」
広辞苑 名詞 セリ科の多年草。田の畦・湿地に自生、また、水田で野菜として栽培。泥の中に白い 匐枝 (ふくし)を延ばして繁殖。高さ約三〇センチメートル。夏、花茎を出し、白色の小花をつける。若葉は香りがよく食用。春の七草の一つ。〈[季]春〉。 万葉集20「かにはの田居に―そ摘みける」 芹・芹子・水芹
大言海 名詞 〔一處ニ()りテ生フレバ云フト云フ〕
草ノ名、水中ニ生ズ、葉、冬ヲ經テ枯レズ、三出複葉ヲナシテ、互生ス、夏、最モ茂ル、莖ヲ出スコト一二尺、枝ノ頭每ニ、小白花、數十、傘ノ狀シテ、リ開ク。一名、 川芹 (カハゼリ)。ネジログサ。ツカツミ。田ニ植ヱテ、專ラ、莖葉ヲ食用トスレバ、()(ゼリ)ノ名アリ。水芹
又、根ノ賞スベキヲ以テ、()(ゼリ)ノ名モアリ。其陸生ノモノヲ、(ハタケ)(ゼリ)()(ゼリ)ト云フ。旱芹
本草和名、下 三十八 「水斳、世利」
倭名抄、十七藻類「芹、勢利」
天治字鏡、七 三十 「芹、世利」
天智紀、十年十二月、童謠「 水葱 (ナギ)ノモト、制利ノモト」

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附箋:名詞 植物

最終更新:2024年12月14日 15:39