そろ(動詞)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 ( 「ぞろ」とも。未然形「そろは」「そろ」、連用・終止・連体の三形「そろ」、已然・命令形「そろへ」 ) 「そうろう(候)」の変化したもの。「ある」の意の丁寧語。多く、補助動詞として用いる。あります。…ます。 米沢本沙石集(1283)四「思ひの外なる御事のそろける某しと申す者の女(むすめ)也」
歌謡・松の葉(1703)二・恋づくし「思ひ寝の、心からなる夢ぞろか、または現かうつつなや」
[語誌]( 1 )室町時代に、「さうらふ(ソウロウ)」から「そろ」と略されたものとも、「さうらふ」が「そろふ」をへて出現したものとも、「さうらふ」から「さう」への縮約化によって、新たに原形「ソウロウ」が意識され、それから再生産されたものともいわれる。室町時代末には書き言葉として用いられたようである。
( 2 )語頭濁音の「ゾロ」は室町時代から見られ、謡曲では「ゾーロ」「ゾーロー」と発音されていたと思われる。また体言に付く濁音形の「ゾロ」は歌謡に見られ、江戸時代初期の俳諧では「体言+候」(「なに候(ゾロ)か」「なに候(ゾロ)よ」)の形で俳言として用いられた。
広辞苑 ①(サウラフの転。室町時代に始まる)…ます。 運歩色葉集「候、ソロ」。
四河入海「我は子に従て遊と云はれ―」
候角 (そうろうづの)に同じ。
大言海 動詞 さふらふ (ソウロウ)(候)ノ約訛。 さふ (ソウ) 運步色葉集「候、ソロ」
季吟十會集「(ツラ)ネヌル、歌ノ趣向ハ、深カレヤ、そろベクそろニ、アラマシノ文」

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最終更新:2025年01月05日 16:04