ぞも

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 ( 係助詞「ぞ」と「も」とが重なったもの。古くは「そも」 )
① 文中の連用語を受けて強める。これと関係を結ぶ活用語は連体形をとる。→補注。
万葉集(8C後)一〇・二一二三「吾(あ)が待ちし秋は来りぬ然れども萩の花曾毛(ソモ)いまだ咲かずける」
② 文末にあって強めと感動の意を表わす。 万葉集(8C後)八・一四二〇「沫雪かはだれに零(ふ)ると見るまでに流らへ散るは何の花其毛(そモ)」
源氏物語(1001‐14頃)竹河「何ぞもぞ、などさうどきて侍従はあるじの君にうちかづけて往ぬ」
[補注]文中用法の「も」の働きは間投助詞的である。
広辞苑 助詞 (古くはソモと清音。指定のゾに詠嘆のモを添えた語)
①詠嘆を表す。…ぞまあ。
万葉集10「萩の花―いまだ咲かずける」
②疑問の語と共に用いて、詠嘆を含む疑問を表す。…かまあ。 万葉集4「いつの間に―わが恋ひにける」。
万葉集10「来まさぬ君は 何情 (なにこころ)―」
大言海 天爾遠波 指示ノ意ヲ云フぞニ、感嘆ノ意ノもノ添ヒテ、熟シタル語。ゾ、マア。 萬葉集、十 三十七 「吾ガ待チシ、秋ハ來タリヌ、(シカ)レドモ、萩ノ花曾毛、未ダ咲カズケル」
同、十八「イカニセル、フセノ浦曾毛、 幾許 (ココダク)ニ、君ガ見セムト、我レヲ(トド)ムル」
同、十五 五十七 「來マサヌ君ハ、何心ぞも」

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最終更新:2025年01月18日 13:47