たけ（茸・菌・蕈）

辞書	品詞	解説	例文	漢字
日本国語大辞典	名詞	① 「きのこ（菌）」のこと。《 季語・秋 》	日本書紀（720）皇極三年三月（岩崎本平安中期訓）「便ち紫の菌(タケ)雪より挺(ぬ)けて生ひたり」	茸・菌
		② 獣肉をいう。獣の肉を直接にいうのを避けて用いた語。	皇太神宮儀式帳（804）「種々の事忌定給ひき。〈略〉完(しし)を多気(タケ)と云ふ」
広辞苑	名詞	きのこ。〈[季]秋〉。	万葉集10「―を詠める」	茸・菌・蕈
大言海	名詞	〔 牡陰 (タケリ)ノ略、形似タリ〕 （一）キノコ。椎茸、榎茸ノ類ヲ 木 (キ)のたけト云ヒ、松茸、初茸ノ類ヲ 土 (ツチ)たけト云ヒ、岩茸ノ類ハ岩たけト云フ。（各條ヲ見ヨ）	倭名抄、十六 十七 菜羹類「菌茸、菌有 二 木菌土菌石菌 一 、皆多介、如 二 人著 一レ 笠者也」 箋注倭名抄、九 三十七 菜類「菌、太介、有 二 數種 一 、木菌土菌石菌、云云、形似 レ 蓋者也」 本草和名、下 四十 「木菌、歧乃多介、地菌、都知多介」 應神紀、十九年十月「土毛者、 栗菌 (クリタケ)及 年魚 (アユ)之類焉」 皇極紀、三年正月「一童子欣 二 遊雪上 一 、登 二 菟田山 一 、便見 二 紫 菌 (ノタケ)挺 レ 雪而生 一 、高六寸餘、滿 二 四町許 一 」 萬葉集、十 四十九 詠 レ 芳（芳ハ茸ノ誤ト云フ）「高松ノ、此ノ峯モセニ、笠立チテ、盈チ盛リナル、秋ノ香ノヨサ」 常盤媼物語「マツたけ、ヒラたけ、ナメ、ススキ、カノシタ、シヒたけ、シメジたけ、クハたけ、ネズミテ、月夜たけ、マデモ食ハバヤナ」（俗語考、たけ）	茸・菌・蕈
		（二）齋宮ノ忌詞ニ、 宍 (シシ)、卽チ獸肉ノコト。（獸ト同ジク、茸ノ山ニ生ズルヨリ通ハセタルカ）	皇太神宮儀式帳（延曆廿三年八月）「宍、多氣」（上古、獸肉ヲ忌マズ、然レドモ倭姬命世記ニ、大川ノ瀨ヲ渡リタマハムトスルニ「 鹿肉流相支 (カノシシナガレアヒキ) 是惡 (キタナシト)、 詔天不 (ノタマヒテリキ) 二 度座 一 」トアリ、大御神ノ宣ヒシナリ、此古事ニ因リテ忌メリト云フ）

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