たち(立(名詞))

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ( 動詞「たつ(立)」の連用形の名詞化 )
① 出発すること。旅立つこと。
万葉集(8C後)二〇・四三三七「水鳥の多知(タチ)の急きに父母に物言(ものは)ず来(け)にて今ぞ悔しき」
歌舞伎・繰返開花婦見月(三人片輪)(1874)三幕「明日出帆するところ、急にお上の御用が出来、立ちが二三日延びたゆゑ」
② 時が経過すること。 「月日のたちが早く感じられる」
③ 燃えつきること。 「たちの早いろうそく」
④ 「たちまえ(立前)②」の略。 歌舞伎・勧善懲悪覗機関(村井長庵)(1862)四幕「『さあ今日の立前(タチ)だ』ト金を一分出して」
⑤ 和船の水押(みよし)・小直(こなおし)・艫𦨞(おもてかわら)のように、傾斜した構成材の傾斜量をいう、船大工などの用語。 早船之木割(1657)「かわら艫の次のたちの事」
⑥ 囲碁で、上方(中央)に向かって立つような感じでのびる手。
⑦ =たちあい(立合)⑤ 相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉駒ケ嶽の凋落と太刀山の独舞台「伊勢ノ浜は、立(タチ)の綺麗な江戸っ児魂で名高い力士である」
接頭辞 ( 動詞の上に付く ) 下の動詞の意味を強めたり、やや改まった感じを表わしたりする。「たちさかゆ」「たちさわぐ」「たちまさる」「たちまじる」など。
広辞苑 名詞 ①立つこと。 万葉集20「水鳥の―の急ぎに」
②出で立つこと。出発すること。かどで。発足。旅だち。出立。 万葉集20「たちこもの―の騒きに相見てし」
③時が過ぎて行くこと。経過。 「月日の―」
④燃え尽きること。 「―の早い蠟燭」
⑤釣りで、水深のこと。海立ち。
接頭辞 動詞に冠して、語勢を強める語。 「―(まさ)る」「―至る」
大言海 名詞 (一)立ツコト。
(二){旅立。首途 (カドデ)發程 萬葉集、廿 廿三 「タチコモノ、多知ノ騷ギニ、相見テン、妹ガ心ハ、忘レセヌカモ」
(三)イデタチ。 「一人立ノ往來」二頭立ノ馬車」三挺立ノ舟」
(四)過ギ行クコト。經過 「月日ノたち」
(五)燃エテ盡クルコト。消盡 「油ノたち」蠟燭ノたち」

検索用附箋:名詞動作
検索用附箋:接頭辞

附箋:動作 名詞 接頭辞

最終更新:2025年01月26日 13:59