たな(店)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ( 「みせだな(店棚)」の略 )
① 商品を陳列する台。また、商品を陳列した場所。転じて、陳列台を並べたみせ。商家。
宇津保物語(970‐999頃)藤原の君「空(むな)車に、魚・塩積みてもてきたり。〈略〉たなに据ゑて売る」
人情本・春色辰巳園(1833‐35)初「戸網町(とあみちゃう)の店(タナ)に居る兄(あに)さんが」
店・棚
② 貸家。借屋。長屋。 御触書寛保集成‐三九・慶安四年(1651)三月「一、棚衆置候はば念を入、たなの者移り不申前廉に請人をきわめ、たなかし可申事」
③ 自分の主人として仕えている人のみせ。職人などが日頃面倒をみてくれる商家をさしていう。おたな。 滑稽本・浮世風呂(1809‐13)前「父(とっ)さんが仕事をしかけて、今っから店(タナ)へ行なさるって」
広辞苑 名詞 ①(棚を設けて商品を陳列したからいう)商品を売る場所。みせだな。みせ。 「―あきない」 店・棚
②商家。あきんどや。 「大―」
③貸家。借家。 西鶴諸国ばなし「品川の藤茶屋のあたりに―借りて」。
―子 (たなこ)
④主人として仕える人のみせ。また、職人の得意先。 浮世風呂前「父さんが仕事をしかけて今つから―へ行きなさるつて」
大言海 名詞 (一){みせだな(見世棚)ノ略。其條ヲ見ヨ。 倭名抄、十 十三 居宅類「店、坐賣物舍也」
崔豹、古今注「店、置也、所以置貸鬻 一レ 物也」
土佐日記、二月十六日「山埼ノたなナル小櫃ノ繪モ」
宇津保物語、藤原君 三十二 空車 (ムナクルマ)ニ魚鹽積ミテモテ來タリ、カヅカリドモ(ヨミ)トリテたなニスヱテ賣ル」
(二)轉ジテ、 商家 (アキウドヤ)ノ稱。
(三)(カシ)() 借家 (シヤクヤ) 享保集成絲綸錄、三十九、慶安四年三月「棚之者到缺落候ハバ、棚請人ニ御懸カリ可成トノ御事ニ候」
「店賃」店借リ」

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最終更新:2025年02月02日 14:35