つぎ(継)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ( 動詞「つぐ(継)」の連用形の名詞化 )
① 二つ以上の物事をつづけ合わせること。また、そのつづけかた。つづき具合。並びつらなる様子。連接。接続。
万葉集(8C後)七・一〇九三「三諸のその山並に児らが手を巻向山は継(つぎ)のよろしも」
② 転じて、衣服などの破れに他のきれをあててつくろい縫うこと。また、そのための布きれ。補綴。 宇津保物語(970‐999頃)吹上下「つきの布のわわけたる、つるはぎにて」
談義本・教訓雑長持(1752)一「軽微な鼻の小天狗〈略〉所々綴(ツギ)のあたりし羽根の」
③ ( 「嗣」とも書く ) あとつぎ。世継。継嗣。または後継者。 続日本紀‐天平宝字六年(762)六月三日「女子の継(つぎ)にはあれども、嗣がしめむと宣ひて」
源氏物語(1001‐14頃)若菜上「なに事も上手のつぎといひながら、かくしも、えつがぬわざぞかしと、心にくくあはれに人人おぼす」
④ 「つぎうた(継歌)」の略。 春のみやまぢ(1280)七月七日「つぎ百首果てぬれば、後夜の鐘に人々驚きて」
⑤ 囲碁で、断点を補う手。直接切れないように補うのと、切ってきても代償を得られるようにするのと二通りの方法があり、形によって堅ツギ、掛ツギ、桂馬ツギ、棒ツギ、二丁ツギなどと呼ぶ。
接尾辞 家や位を継いでその立場にある期間を数えるのに用いる。代。世。 続日本後紀‐承和一二年(845)一月乙卯「七都義(ツギ)の御代にまわへる百十(ももちまりとを)の翁の舞奉る」
広辞苑 名詞 ①つぐこと。つづきぐあい。 万葉集7「三諸のその山並に子らが手を巻向山は―のよろしも」 継ぎ・接ぎ
②着物または布地のやぶれに他のきれをあてて補いつづること。また、そのためのきれ。 「―を当てる」「―だらけ」
あとつぎよつぎ。また、単に子のこと。 源氏物語若菜下「冷泉院の御―おはしまさぬを飽かず御心のうちにおぼす」
④囲碁で、断点を補う手。
大言海 名詞 (一){()グコト。ツヅクコト。合ハスルコト。 萬葉集、七「ミモロノ、ソノ山ナミニ、兒等ガ手ヲ、卷向山ハ、(ツギ)ノヨロシモ」
(二){ () (ツギ)。家督スベキ子。繼嗣 源、三十四、下、若菜、下「つぎノ君トナラセ給フベキ皇子オハシマサズ」
狹衣、四、下「年頃モ、つぎノオハシマスマジキニヤト」
(三)故衣ノ破レムトスル所ニ、他ノ布帛ヲ當テテ、綴リ補フコト。補綴 東海道名所記(萬治)「カミ衣、キツツヤレニシ、つぎシアレバ、針メキレヌル、タチヲシゾ思フ」
「つぎヲアテル」

検索用附箋:名詞動作
検索用附箋:接尾辞助数詞

附箋:助数詞 動作 名詞 接尾辞

最終更新:2025年03月15日 18:41