てる(照)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 ① 日や月などが光輝を発する。ひかる 万葉集(8C後)二・一七七「朝日弖流(テル)佐田の岡辺に群居つつ吾が泣く涙やむときもなし」
前田本枕(10C終)五「夏は日いたうてり」
② つやよくかがやく。美しく光る。色美しく映える。 古事記(712)下・歌謡「葉広 斎(ゆ)つ真椿 其(し)が花の 弖理(テリ)坐(いま)し」
大唐西域記長寛元年点(1163)七「重閣層台奐(テリ)甚だ麗飾(うるは)しく」
③ 晴れる。晴天である。
④ 能楽で、演者の顔がややあおむいて、面が少し上むきになる。気持が解放されて、喜びの感情が表現される型。⇔曇る 〔わらんべ草(1660)〕
広辞苑 自動詞 ①太陽や月が光を放つ。かがやくひかる 万葉集2「朝日―・る佐太の岡辺に」。
「―・る日曇る日」
照る
②つやがよい。美しく光る。 万葉集20「花にほひ―・りて立てるは()しき誰が妻」
③(「(おもて)照る」の略)能楽で、顔面が少し上向きになるのをいう。↔曇る
大言海 自動詞 〔てらてらスル意〕
(一){光リ(ウツ)ル。光ヲ放ツ。カガヤク
萬葉集、十五 廿六 「アマサカル、ヒナニモ月ハ、弖禮レドモ、イモゾ遠クハ、別カレキニケル」
千載集、十、賀「君ガ代ハ、天ノカゴ山、出ヅル日ノ、てらム限リハ、盡キジトゾ思フ」
萬葉集、十一「新室ヲ、 蹈靜子 (フミシヅノコ)ガ、手玉鳴スモ、玉ノゴト、てりタル君ヲ、內ヘト(マヲ)セ」
(二)ウツクシク光ル。
動詞活用表
未然形 てら ず、ゆ、る、む、じ、す、しむ、まほし
連用形 てり たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 てる べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 てる も、かも、こと、とき
已然形 てれ ども
命令形 てれ

検索用附箋:自動詞四段

附箋:四段 自動詞

最終更新:2025年05月18日 15:51