とく(溶(自動詞))

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 ( 「解ける」の意から )
① 液体に他の物質が混じって散乱し、平均した濃度になる。溶解する。液体状に変化する。
能因集(1045頃)下「五月雨にとくるまがねをみがきつつてる日に見ゆるます鏡かな」 溶・融
② 熱などが加わって、固体が液状になる。融解する。とろける。柔らかくなる。 歌仙本貫之集(945頃)四「水なかにありこそしけれ春立て氷とくればおつるしら玉」
③ 比喩的に、まわりや背景にあるものによって、それと見分けがつかないようになる。 鉄路に近く(1956)〈島尾敏雄〉「放水路の川上も川下も墨のやみにとけていて」
広辞苑 自動詞 ①融解する。固体・固形物が液状になる。 源氏物語末摘花「朝日さす軒の垂氷は―・けながら」。
「雪が―・ける」
溶く・融く・熔く・鎔く
②液体に他の物質がまざって均一な液体になる。 「食塩は水に―・ける」
大言海 自動詞 〔解くる義〕
(一)水ニ雜リテ、ユルクナル。
後撰集、八、冬「白雪ノ、フリハヘテコソ、トハザラメ、とくるタヨリヲ、過サザラナン」
拾遺集、四、冬「フシツケシ、淀ノ渡リヲ、ケサ見レバ、とけム期モナク、氷シニケリ」
同、同「霜ノ上ニ、フル初雪ノ、朝氷、とけズモ物ヲ、思フコロカナ」
「氷溶く」雪溶く」
(二) (トロ) 夫木妙、八「マガネダニ、とくト云フナル、五月雨ニ、何ノ岩木ノ、ナレル君ゾモ」
同、廿二「五月雨ニ、とくるマガネヲ、ミガキツツ、テル日ニ見ユル、マス鏡カナ」
動詞活用表
未然形 とけ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 とけ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 とく べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 とくる も、かも、こと、とき
已然形 とくれ ども
命令形 とけよ

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附箋:下二段 自動詞

最終更新:2025年06月14日 15:08