う(鵜)

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日本国語大辞典 名詞 ① ウ科の鳥の総称。中形で暗色の水鳥。体と首は細長く、くちばしも長くて、先は鋭く下に曲がる。海にも湖沼にもすみ、水中にもぐり魚を捕えるが、餌をとるとき以外はあまり水にはいることがない。全世界に約三〇種、日本には四種を産するが、普通に見られるのはウミウ、カワウ、ヒメウの三種で、鵜飼(うかい)に利用されるのはウミウである。中国ではカワウを使う。かはつ。しまつとり。ろじ。《季・夏》 ※万葉(8C後)三・三五九「阿倍の島宇(ウ)の住む礒に寄する波間なくこのころ大和し思ほゆ」
※源氏(1001‐14頃)藤裏葉「御厨子所のうかひのをさ、〈略〉うをおろさせ給へり」
② =うかい(鵜飼) ※高野山文書‐正和四年(1315)一二月二日・神野猿川真国三ケ庄庄官連署起請文「一、殺生禁断事 殊重、鵜、鷹、狩猟、魚網等也」
③ (①が魚を捕えて飲み込むところから) 物事をよく理解すること。なんでも知っていること。納得。合点。 ※洒落本・色講釈(1801)「おらアこの土地は鵜(ウ)でいるものだから」
④ (黒頭巾を被った歌比丘尼(うたびくに)の姿が①に似ているところから) 歌比丘尼をいう隠語。 ※雑俳・軽口頓作(1709)「めがはやいどうやつしても遊女の鵜」
広辞苑 名詞 ペリカン目ウ科の水鳥の総称。頸は細長く全身黒色。海岸・湖沼付近に群棲し、巧みに潜水して魚を捕食する。世界各地に約40種が分布し、日本にはウミウ・カワウ・ヒメウなど。鵜飼に用いるのはウミウ。〈[季]夏〉 万葉集19「―八つ(かず)けて」
大言海 名詞 鵜鶘 (テイコ?)ハ、ガランテウナリ、亦能ク鳥ヲ捕ルニ因リテ、字ヲ誤用セラル〕
水鳥。形、鴉ニ似テ、色黑クシテ、背、肩ハ 淡茶 (ウスチャ)色ヲ帶ブ、(クチ)長クシテ、末少シ曲レリ、(ミヅカキ)甚ダ廣ク、能ク水ニ沒シテ魚ヲ捕ル、畜ヒテ鵜飼ニ用ヰル。シマツドリ。鸕鷀
神代紀、下 二十八 「鸕 鷀羽 (ノ ハ)」(古事記、 鵜羽 (ウノハ)
神武紀 十四 長歌「宇介」(鵜飼)
天治字鏡、八「鵜、宇、鶘、宇」

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最終更新:2023年06月09日 21:13