とめ(止・留)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ( 動詞「とめる(止)」の連用形の名詞化 )
[ 一 ] 動いているものをとめること。また、動かないようにとめるためのもの。
① 動かないようにすること。やめさせること。また、そのためのもの。
労働者誘拐(1918)〈江口渙〉「扇の端に止めがあるので、〈略〉少しも刃先がぐらつかない」 止・留
② 二つの木材が直角またはある角度で出あうとき、その角を折半して接目をもうけたもの。 〔名語記(1275)〕
③ 穴などをふさぎとめること。また、そのもの。 真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉六四「其中へ松脂(まつやに)を詰めて止めを致して置きました」
④ 生花(いけばな)で、挿花の根もとにつけてゆるまないように固めとする草花など。根締(ねじめ)。
⑤ 糸が抜けないように縫糸の端に作る小さな結び目。
⑥ 屋根を葺くのに用いる薄い板。 日葡辞書(1603‐04)「Tomeuo(トメヲ) アワスル」
[ 二 ] 継続していたものごとの終わり。また、最後のもの。
① 続けてきた動作・表現などの最後。結末。
申楽談儀(1430)音曲の心根「又うつくしくうたふ斗にて、とめにきっとなき也」
② とくに狂言で、一曲の終結の型。とめ方。 天正本狂言・鶏聟(室町末‐近世初)「かち時つくってぞ帰りける。時つくる。とめ」
③ 富くじで、最後に突いて当てるもっとも賞金の多い札。最後のあたりくじ。つきどめ。 黄表紙・莫切自根金生木(1785)中「一からとめまでありたけ出ました」
④ 相撲で、最後の取組。結びの相撲。 歌舞伎・櫓太鼓鳴音吉原(1866)四幕「何でも止(ト)めの角力が、当時日の出の明石関と仁王関だから」
⑤ あとが生まれないようにという願いをこめて、生まれた子につける名。また転じて、末っ子。 俳諧・広原海(1703)一「とめの名の次の子捨る無縁坂」
⑥ 取引所で、立ち会いの終わり。また、立ち会いのしまいの相場。止相場(とめそうば)。 朝野新聞‐明治一一年(1878)六月二〇日「摂津米五円六十九銭〈略〉留六円廿三銭五厘」
広辞苑 名詞 ①とめること。とめるもの。 留め・止め
しまいおわり。終末。
③二つの木材が直角またはある角度で出会う時、その角を折半して接ぎ目を設けた 仕口 (しくち)
④生花の下段の 役枝 (やくえだ)の称。ねじめ。
⑤縫糸のはしに、糸が抜けないように作る小さなこぶ。
大言海 名詞 (一)トムルコト。ヤムルコト。禁止。 止・留
(二)ヲハリシマヒ。終末。 俚言集覽「とめ、止也」

検索用附箋:名詞動作

附箋:動作 名詞

最終更新:2025年07月20日 14:51