とや(連語)

大言海
辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 ( 格助詞「と」に係助詞「や」の付いたもの )
① 文中用法。「と」によって示される事柄に対する疑問を表わす。反語になる場合もある。…というのか。
万葉集(8C後)一四・三四九五「巖(いはほ)ろのそひの若松限り登也(トヤ)君が来まさぬうらもとなくも」
② 文末用法。
(イ) ( 意味は①と同じ ) …というのであろうか。…というのか。
万葉集(8C後)一〇・一九九〇「吾こそは憎くもあらめ吾がやどの花橘を見には来じ鳥屋(とや)」
虎明本狂言・継子(室町末‐近世初)「扨むすこがむなしくなりたるとや」
(ロ) 不確かな伝聞を表わす。…とかいうことだ。 伊勢物語(10C前)六「まだいと若うて、后のただにおはしける時とや」
[補注]②(ロ)の「や」は副助詞的である。
広辞苑 (トは格助詞、ヤは係助詞。「とやいふ」の略で、文末に用いる)
①…とかいうことだ。
今昔物語集1「帰り去りにけりとなむ語り伝えたる―」
②…というのか。 浄瑠璃、苅萱桑門筑紫𨏍「なに、父上は行方も知れず、この山におはせぬ―」

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最終更新:2025年07月26日 15:51