とる(取)

大言海
辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 ① 付いていたものが、そこから離れ落ちる。 清原国賢書写本荘子抄(1530)一「紬は糸さきをぬきんづれば、はらりと中がとるるぞ」
人情本・英対暖語(1838)三「汗がとれて涼しくなるヨ」
② 生じていた、あまり好ましくない状態が消えてなくなる。止む。 日葡辞書(1603‐04)「カゼガ toreta(トレタ)」
滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二「よくしこりも取(ト)れて」
③ 時間がかかる。 浮世草子・傾城禁短気(1711)四「念を入れる間(ま)がとれて」
④ 収穫物が得られる。 日葡辞書(1603‐04)「ウヲガ ヲヲク toreta(トレタ)」
⑤ ( 撮 ) 写真にうつる。 女夫波(1904)〈田口掬汀〉前「まあ綺麗に撮影(トレ)て居ますことね」
⑥ 理解される。解釈できる。 永日小品(1909)〈夏目漱石〉モナリサ「結んだ口を是から開けやうとする様にも取れる」
⑦ 調和の状態になる。 野分(1907)〈夏目漱石〉七「非常に釣合がよく取れてゐる」
広辞苑 自動詞 ①取ることができる。 取る
②ついていたものが離れる。脱する。 人情本、春色英対暖語「風呂へお這入り。左様すると汗が―・れて涼しくなるヨ」。
「鞐が―・れる」
③熱などがなくなる。消える。 浮世風呂2「ソシテよくしこりも―・れて乳口の明くお薬がございましたつけ」。
「痛みが―・れる」
④そのような意味に解釈される。 「皮肉に―・れる表現」
⑤ある状態が保たれる。 「均斉の―・れた体」
⑥収穫・捕獲がある。また、資源が得られる。 「米がたくさん―・れる」「石油が―・れる」
動詞活用表
未然形 とれ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 とれ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 とる べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 とるる も、かも、こと、とき
已然形 とるれ ども
命令形 とれよ

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附箋:下二段 自動詞

最終更新:2025年08月09日 14:53