なげ(投)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ( 動詞「なげる(投)」の連用形の名詞化 )
① 投げること。多く、他の語と複合して用いる。「槍投げ」「砲丸投げ」「身投げ」など。
② 相撲、柔道などで相手をかかえ、腰をひねってころがす技をいう。相撲では上手投げ、首投げ、柔道では足わざ、真捨て身わざなどがある。 俳諧・独吟一日千句(1675)第七「目の玉も下へころりと露散て 抛のかちとてたつ相撲の場」
③ なげやりにすること。ぞんざいにすること。心をこめてしないこと。 歌舞伎・蝶々孖梅菊(1828)二幕「命を投げにしつけぬ盗人」
④ 勝負を投げだすこと。囲碁・将棋で、終局にならない前に勝算が認められなくなった時、持っている石や駒を投げ出して負けを表明すること。転じて、やりかけたことをやめること。 歌舞伎・四天王産湯玉川(1818)五立「おれが気めえじゃア、とても武士にはなれまいと、そこで侍ひはなげにうって商売屋」
⑤ 取引市場で、相場が下がって損失が明らかな場合、それ以上の損失を避けるため損を覚悟で売ること。 〔英和商業新辞彙(1904)〕
⑥ 「なげぶし(投節)」の略。 浄瑠璃・吉野忠信(1697頃)一「逢ひたさ見たさの唱歌をば、なげに歌ふつ書いて見つ」
⑦ 建築で、部材の面の傾斜の角度。たとえば木負(きおい)、茅負(かやおい)の前面の傾斜度をいう。
⑧ 女性の袂に名刺や手紙を投げ入れることをいう不良少年仲間の隠語。 わが新開地(1922)〈村島帰之〉九「女子の袂に名刺や手紙を投入する『なげ』」
広辞苑 名詞 ①投げること。 投げ
②相撲のわざの一つ。腰の回転を軸として、相手の体に横から力を加えて倒す。上手投げ・下手投げ・すくい投げ・小手投げ・出し投げ・首投げ・(やぐら)投げ・一本背負いなどがある。柔道・レスリングなどでもいう。
③途中で投げ出すこと。
㋐見切りをつけて損を覚悟で売ること。
㋑囲碁・将棋で、敗勢の明らかな時、持っている石または駒を投げ出して負けを認めること。
投節 (なげぶし)の略。
⑤〔建〕傾斜の度合。
大言海 名詞 (一)()グルコト。
(二)相撲ノ手ノ名。腰ト腕トヲ以テ敵ヲ投ゲ倒スコト。(ナゲ)()。此種類ニ、 上手投 (ウハテナゲ) 下手投 (シタテナゲ) 小手 (コテ)投、()(オヒ)投、首投ナドアリ。
(三)圍碁、又ハ、將棊ニテ、結局ニ到ラザル前ニ、勝算ナキヲ認メテ、碁石、又ハ、駒ヲ投ゲ出シテ、負クルコト。
(四)ナゲヤツニ、モノスルコト。
(五)取引所ニテ、賣買何レニテモ損失アルコト明カナル場合、其甚ダシキニ至ラザル前ニ、賣買ヲ結了スルコト。
(六)なげぶし(投節)ノ略。

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最終更新:2025年09月14日 16:36