なふ(萎・痿)

広辞苑
辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 自動詞 足または手に故障があって、その運用が自由でなくなる。 唐物語(12C中)下「あしなへたるものの、はふはふゐざりつつ」
[補注]( 1 )「あしなえ」「てなえ」などの「なえ」に対する本来の動詞形は「なへぐ(蹇)」である。
( 2 )「なえる(萎)①」と意味が近いため混同されやすいが、「なう」が手足の不自由であるのをいうのに対し、「なえる」は力が抜け、または麻痺して動かなくなるのをいい、本来は語義もかなづかいも別のものであったと考えられる。
大言海 自動詞 () (ナヘ)。自在ナラズ。(手足ナドニ) 倭名抄、三 十一 病類「蹇、阿之奈閇」
字類抄「蹇、ナヘク」
天治字鏡、二 廿五 「攣、 手奈戶 (テナヘ)
同、三「癖、 足奈戶 (アシナヘ)
竹取物語「弓矢ヲ取リタテムトスレドモ、手ニ力モナクナリテ、なへカガマリ」
唐物語「足なえタルモノノ、ハフハフヰザリツツ」
萎・痿
動詞活用表
未然形 なへ ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 なへ たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 なふ べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 なふる も、かも、こと、とき
已然形 なふれ ども
命令形 なへよ

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附箋:下二段 自動詞

最終更新:2025年10月04日 15:31